Waymo、スクールバス周辺でのロボタクシー挙動問題でソフトウェアリコールを実施へ
自動運転技術を開発するWaymoは、同社のロボタクシーがスクールバス周辺でどのように動作するかについて、連邦安全規制当局に対し自主的なソフトウェアリコールを行う計画を明らかにしました。Alphabet傘下の同社は、問題が特定され次第、すでに11月17日にソフトウェアを更新し、この更新により当該エリアでの性能が人間ドライバーよりも改善されたと主張しています。リコールは来週初めに正式に届け出られる予定です。
問題の背景とNHTSAによる調査
今回のWaymoの決定は、米国国家道路交通安全局(NHTSA)による監視強化と、アトランタおよびオースティンの当局からの批判を受けたものです。NHTSAの欠陥調査室(ODI)は、アトランタでWaymoの自動運転車が停止中のスクールバス(停止標識を展開し、ライトを点滅させていた)の周りを走行する映像を受け、10月に調査を開始しました。同様の事象はオースティンでも発生しており、オースティン学区当局は、Waymoがソフトウェアを更新したと主張した後も、今年に入って19回の違法な追い越しがあったと報告しています。NHTSAは12月3日、Waymoに対し、その自動運転システムと運用に関する詳細な情報提供を求めています。
Waymoの対応と安全へのコミットメント
Waymoの最高安全責任者Mauricio Peña氏は、電子メールで送られた声明の中で、「歩行者との負傷を伴う衝突事故が人間ドライバーよりも12倍少ないという強力な安全記録を誇りに思う一方で、最高の安全基準を維持するためには、我々の行動がより良いものとなるべき時を認識することが重要である」と述べました。同氏は、その結果として、スクールバス周辺での適切な減速と停止に関する自主的なソフトウェアリコールをNHTSAに届け出る決定をしたと付け加えました。Waymoは、このリコールに関連する負傷者は発生していないことを強調しており、安全を最優先事項と位置づけ、継続的な改善へのコミットメントの一環として、車両の性能分析と必要な修正を行っていく意向を示しています。
ソフトウェアリコールの増加傾向
現代の乗用車、そしてロボタクシーにおいて、車両の運用がソフトウェアによって管理されるようになったことで、ソフトウェアリコールはより一般的になっています。これらの更新や修正は、公式なリコールの前に実施されることが多いですが、連邦政府に届け出られる際には依然として重要視されます。Waymoは今年初めにも自主的なソフトウェアリコールを行っており、2024年には、人間安全オペレーターなしで走行中のWaymo車両が低速での停車操作中に電柱に衝突した事案を含む、2件のリコールを実施しています。
