Blueskyが新機能「友達検索」を発表
Twitterの代替サービスとして注目されるソーシャルネットワークBlueskyは、プライバシーを最優先した「友達検索」機能を正式に導入しました。X(旧Twitter)やThreadsといった競合サービスと差別化を図るこの新機能は、ユーザーがスマートフォンのアドレス帳に保存されている連絡先から、Blueskyを利用している友人を見つけることができるものです。ただし、この機能が作動するのは、両方のユーザーがオプトインしている場合のみとなります。
過去の「友達検索」機能が抱える問題への対処
Blueskyは、連絡先のインポート機能がソーシャルアプリにとって非常に効果的な一方で、これまで多くのプラットフォームでずさんな実装や悪用がされてきたことを認識しています。具体的には、電話番号の流出、スパム業者への売却、プラットフォームによる不透明な利用などが挙げられます。Blueskyは、これらのリスクを避けるため、根本的により安全なアプローチを開発したと説明しています。
従来のソーシャルアプリでは、連絡先マッチングを新規ユーザー獲得の手段として利用し、未登録の友人に対して招待メールやSMSを自動送信することが一般的でした。しかし、これは多くの場合「アプリからのスパム」と見なされ、受信者からは歓迎されないことが少なくありませんでした。Blueskyは、この悪しき慣習を断ち切り、アドレス帳をアップロードしても自動で招待メッセージを送ることはありません。招待はユーザーが手動で、意図的に送信した場合に限られます。
機能の詳細と堅牢なセキュリティ対策
「友達検索」機能を利用するには、まずSMSで送られてくる6桁のコードを入力し、電話番号の認証を行う必要があります。これは、悪意のあるアクターが無作為な電話番号をアップロードし、Blueskyユーザーの情報を探ることを防ぐための重要なセキュリティ対策です。
Blueskyは、アップロードされた連絡先情報をハッシュ化されたペアとして保存すると述べています。つまり、あなたの電話番号と各連絡先の電話番号が組み合わされ、復元が困難な形に変換されます。さらに、このデータの暗号化は、Blueskyのデータベースとは別に保存されるハードウェアキーに紐付けられています。これにより、データのリバースエンジニアリングが極めて困難になり、ユーザーデータの安全性が確保されます。ユーザーは、後からアップロードした連絡先データを削除し、機能の利用を停止することも可能です。
Blueskyは、この機能のローンチに先立ち、その技術的な詳細をRFC(Request for Comments)としてセキュリティコミュニティに公開し、フィードバックを募っていました。この透明性の高いアプローチも、同社のプライバシー保護への強いコミットメントを示しています。
提供地域と今後の展開
この新しい「友達検索」機能は、現在、以下の国々のBlueskyユーザーに順次展開されています。
- オーストラリア
- ブラジル
- カナダ
- フランス
- ドイツ
- イタリア
- 日本
- オランダ
- 韓国
- スペイン
- スウェーデン
- イギリス
- アメリカ合衆国
Blueskyは、この機能を通じて、ユーザーがより安全かつ快適に友人とのつながりを深められるよう努めています。初期段階ではマッチングに時間がかかる場合があるものの、より多くのユーザーが連絡先をアップロードすることで、検出される友人の数も増えていくでしょう。
