NASA新長官に富豪Isaacman氏が就任
2025年12月17日(UTC)に、米上院は決済プラットフォーム「Shift4」の創業者兼CEOであるジャレッド・アイザックマン氏をNASA(アメリカ航空宇宙局)の新長官に承認しました。アイザックマン氏の就任は、数か月にわたる紆余曲折を経ての決定となります。
指名撤回から再指名までの経緯
ドナルド・トランプ大統領は、2024年12月にアイザックマン氏をNASA長官に指名しましたが、2025年5月にはその指名を撤回していました。トランプ氏は撤回理由について、ソーシャルメディア「Truth Social」上で「イーロン(・マスク氏)の非常に親しい友人で、宇宙ビジネスに関わる人物がNASAを運営するのは不適切だと考えた」と説明していました。
しかし、トランプ大統領は同年11月に再びアイザックマン氏を指名。この再指名が上院で承認された形です。アイザックマン氏は、イーロン・マスク氏率いるSpaceXとのプライベートミッションで2度宇宙飛行を経験しており、その関係が注目を集めていました。
SpaceXとの関係に関するIsaacman氏の見解
上院での公聴会で、アイザックマン氏はマスク氏との関係についての懸念を払拭しようと努めました。同氏は「シャトル退役以来、宇宙飛行士を宇宙へ送り、そして地球へ帰還させられる唯一の組織がSpaceXであったため、同社と共に2度のミッションを主導した」と述べ、自身の経験と選択の理由を強調しました。
「大胆な新時代」への期待
トランプ大統領は、アイザックマン氏の再指名時に、彼が「NASAを大胆な新時代へと導くのに理想的な人物」であると評価しました。決済プラットフォームの成功を収め、自らも宇宙飛行経験を持つテクノロジー業界のリーダーが、世界の宇宙開発を牽引するNASAのトップとしてどのような手腕を発揮するのか、今後の動向が注目されます。
元記事: https://www.theverge.com/news/846903/billionaire-jared-isaacman-confirmed-as-new-head-of-nasa
