Microsoft 365で大規模障害、日本と中国でTeams、Outlookなどに影響

概要

2025年12月18日木曜日、日本と中国を含むアジア太平洋地域で、Microsoft 365サービスに大規模な障害が発生しました。この障害により、Teams、Outlook、OneDrive、Copilotといった主要なビジネスツールが利用できなくなり、数千人のユーザーが影響を受けました。

サービス障害の詳細

このインシデントはUTC午前0時頃(日本時間午前8時頃)に始まり、ユーザーからは断続的なログイン失敗、アプリケーションの読み込みエラー、Microsoft 365プラットフォーム全体のパフォーマンス低下が報告されました。Microsoft 365 Statusの公式アカウントもTwitterで状況を報告し、管理者ポータルでMO1198797を参照するよう案内しました。

障害の原因は、同社のインフラストラクチャに影響を及ぼした重要なルーティング問題であることが判明しました。ルーティングの誤設定により、健全なインフラストラクチャコンポーネントが孤立し、地域内のデータセンター間で正常なトラフィック分散が妨げられました。Microsoftは、今回のインシデントがサイバー攻撃ではなく、インフラストラクチャの問題であると初期声明で確認しており、データ損失やセキュリティ侵害は発生していないと強調しています。

Microsoftの対応と復旧

Microsoftのエンジニアリングチームは迅速に対応し、影響の緩和に努めました。GMT+5:30の午前7時40分までに、エンジニアは冗長システム全体でトラフィックを再調整し、サービスの復旧に向けて作業を進めました。部分的な復旧の兆候が見られ、完全なサービス正常化に向けて前向きな進展がありました。Microsoftはユーザーに対し、リアルタイムの更新情報について管理者センターのステータスページを継続的に監視するよう助言しています。

背景と教訓

この障害は、クラウドインフラストラクチャの信頼性に関する継続的な課題を浮き彫りにしています。ルーティング問題、特にBorder Gateway Protocol (BGP) の誤設定やピアリング問題は、広範な連鎖的影響を及ぼす可能性があります。Microsoftは過去にも同様のインフラストラクチャの課題を経験しており、7月には複数のMicrosoft 365サービスに影響を及ぼしたAzureの大規模障害がありました。今回のインシデントは、何百万もの世界中のユーザーにとって、企業向けクラウドサービスの信頼性を維持するための堅牢な冗長システムと迅速なインシデント対応プロトコルの極めて重要な重要性を改めて示しています。


元記事: https://gbhackers.com/microsoft-365-outage-disrupts-teams-outlook/