OpenAI、最先端のGPT-5.2 Codexを発表
OpenAIは、AI駆動型ソフトウェアエンジニアリングと防衛サイバーセキュリティにおける飛躍的な進歩を示すGPT-5.2 Codexを正式にリリースしました。これは、これまでで最も高度な「エージェント型」コーディングモデルとされており、複雑で長期にわたるタスクの処理に最適化されており、開発者やセキュリティ研究者にとって強力なツールとなるでしょう。
持続的なワークフローとパフォーマンスの向上
以前のモデルが短いコードスニペットの処理に優れていたのに対し、GPT-5.2 Codexは持続的なワークフロー向けに設計されています。コンテキスト圧縮を活用して長時間のセッションでも記憶を維持し、大規模なコードのリファクタリング、移行、機能構築において目的を見失うことなく対応できます。このモデルは、SWE-Bench ProやTerminal-Bench 2.0などの主要な業界ベンチマークで最先端のパフォーマンスを達成しています。また、ネイティブWindows環境での機能が向上し、より強力なビジョン性能を誇り、技術的な図面やUIスクリーンショットを解釈して機能的なプロトタイプを生成することが可能です。
脆弱性研究の新時代
今回のリリースで最も注目すべき進歩は、モデルがサイバーセキュリティに与える影響です。OpenAIは、脅威検出と分析における機能が大幅に向上したと報告しています。その可能性を示すため、OpenAIはPrivyのプリンシパルセキュリティエンジニアであるAndrew MacPherson氏が関わった最近の実世界シナリオを強調しました。MacPherson氏は、以前のバージョン(GPT-5.1-Codex-Max)を使用して「React2Shell」の脆弱性(CVE-2025-55182)を調査していました。AIエージェントにローカルテスト環境のセットアップや不正な入力に対するファジングといった標準的な防衛ワークフローをガイドさせることで、エージェントはReact Server Componentsにおけるこれまで知られていなかった脆弱性を発見する手助けをしました。これらの発見は責任を持ってReactチームに開示されました。
高まる能力とデュアルユースのリスクへの対応
GPT-5.2 Codexでは、これらの機能はさらに強力になっています。このモデルは、実世界のサイバー攻撃をシミュレートするプロフェッショナルなCapture-the-Flag(CTF)チャレンジで著しく高い精度を達成しています。強力なツールが防御と悪意のある攻撃の両方に使用される可能性のある「デュアルユース」のリスクを認識し、OpenAIは慎重な展開アプローチを取っています。モデルはまだ「Preparedness Framework」の「High」リスクレベルには達していませんが、追加の安全対策が実装されています。
信頼できるアクセスプログラムと一般公開
正当な防御者を支援するため、OpenAIは招待制の「Trusted Access Pilot」を開始します。このプログラムにより、厳選されたセキュリティ専門家や組織は、承認されたレッドチーミングやマルウェア分析のために、より少ない制限でモデルにアクセスできるようになります。GPT-5.2 Codexは、本日より有料のChatGPTユーザー向けに提供が開始され、APIアクセスは数週間以内に予定されています。
元記事: https://gbhackers.com/openais-gpt-5-2-codex-boosts-agentic-coding/
