はじめに
Valveの人気携帯ゲーム機「Steam Deck」において、これまで最も手頃な価格で提供されていた399ドルのLCDモデルが米国ストアで在庫切れとなり、生産も終了していることが明らかになりました。これにより、エントリーレベルのPCゲーミングハンドヘルド市場に大きな空白が生まれると見られています。
LCDモデルの終焉と価格帯の変化
「Steam Deck」の公式ウェブサイトによると、「Steam Deck LCD 256GBモデルの生産は終了しました。在庫がなくなり次第、入手不可能になります」との記載があり、すでに米国サイトでは在庫切れの状態です。これにより、今後Steam Deckを手に入れる最も安価な方法は、549ドルからとなる512GBのOLEDモデルとなります。旧エントリーモデルと比較して150ドルも価格が上昇することになり、新規ユーザーにとっての敷居が高まる可能性があります。
生産終了の背景と憶測
ValveからはLCDモデル生産終了に関する公式な説明は発表されていません。しかし、Windows CentralのAndy Hales氏が指摘するように、AI需要に起因するRAMやストレージの価格高騰が、低価格帯でのデバイス提供を困難にしている可能性が憶測されています。2022年の初代Steam Deck登場時と比較して、PCゲーミングハンドヘルド市場はLenovo、ASUS、GPDといった多くの競合他社が参入し活況を呈していますが、この価格帯の空白を埋めるのは容易ではないでしょう。
市場への影響
Steam Deck LCDモデルの生産終了は、手頃な価格で高性能な携帯ゲーミング体験を求めるユーザーにとって残念なニュースです。これにより、これまでSteam Deckが牽引してきたエントリーレベルのPCゲーミングハンドヘルド市場において、消費者はより高価な選択肢を検討するか、あるいは代替となる他社製品に目を向けることになるでしょう。
元記事: https://www.theverge.com/news/848595/the-lcd-steam-deck-is-done
