リビアン、2025年の販売予測を大幅下方修正
電気自動車(EV)メーカーのリビアンは、2025年のEV納車台数予測を最大43,500台に下方修正したことを発表しました。これは、前年の販売台数から約16%の減少を意味します。同社は当初、2025年には46,000~51,000台の納車を見込んでいましたが、度重なる修正を経て、最終的な予測範囲は41,500~43,500台となりました。
販売低迷の背景にある要因
この下方修正は、EV市場が直面する厳しい経済状況と政策変更を色濃く反映しています。特に、トランプ政権による貿易規制、政策、関税の変更が、消費者心理と需要に与える影響が大きいと指摘されています。多くの主要自動車メーカーがEV計画の延期や中止を発表する中、リビアンもまた、こうした市場の逆風に晒されています。
EV税額控除の終了と市場への影響
米国における7,500ドルの連邦EV税額控除の終了も、販売に大きな影響を与えています。テスラは控除終了前の駆け込み需要により記録的な納車台数を達成しましたが、リビアンの車両はリースの場合のみ控除対象だったため、同様の恩恵は限定的でした。この控除の終了は、EV市場全体の競争環境を変化させています。
将来への展望とR2/R3モデル
リビアンは、来年発売予定のR2 SUVとそのハッチバック版R3に大きな期待を寄せています。これらは同社にとって最も手頃な価格帯のモデルとなる見込みで、販売台数の大幅な増加を目指しています。CEOのRJスカリンジ氏は、税額控除後の市場において、リビアンやテスラのような「純粋なEV専業企業」が競争優位に立つと楽観的な見方を示しており、今後の展開が注目されます。
第3四半期の生産・納車状況
直近の第3四半期には、リビアンの納車台数は13,201台に増加し、生産台数も10,720台を記録しました。これは年明けの低調なスタートからの回復を示しており、同社が生産体制の安定化に向けて努力していることが伺えます。