共同創業者2名がOpenAIへ復帰
元OpenAIのCTOであるミラ・ムラティ氏が設立したAIスタートアップ、Thinking Machines Labが、共同創業者2名をOpenAIに引き抜かれるという事態に直面しています。移籍したのは、共同創業者でCTOのバレット・ゾフ氏と共同創業者であるルーク・メッツ氏です。また、元OpenAIのサム・シューエンホルツ氏もOpenAIへ戻ることが発表されました。
水曜日、ムラティ氏はXへの投稿で、ゾフ氏の退社と、新CTOとしてスーミス・チンタラ氏が就任することを発表しました。しかし、そのわずか58分後には、OpenAIのアプリケーション部門CEOであるフィジー・シモ氏が、ゾフ氏がOpenAIに復帰することを歓迎する投稿をXで行い、メッツ氏とシューエンホルツ氏の復帰も明らかにしました。シモ氏によると、この移籍は数週間前から進められていたとのことです。
わずか1年足らずで共同創業者流出の背景
ミラ・ムラティ氏は、2024年9月にOpenAIを退社した後、バレット・ゾフ氏とルーク・メッツ氏と共にThinking Machines Labを共同設立しました。CEOを務める同社は、昨年7月にアンドリーセン・ホロウィッツが主導する20億ドルのシードラウンドをクローズし、企業評価額は120億ドルに達するなど、設立当初から大きな注目と資金を集めていました。
しかし、共同創業者であるゾフ氏とメッツ氏がわずか1年足らずで退社し、設立時の主要メンバーを失うことになりました。さらに、昨年10月には別の共同創業者であるアンドリュー・タロック氏もMetaに移籍しており、同社は複数の重要な人材流出に見舞われています。Wiredの報道によると、ゾフ氏とThinking Machines Labの関係は円満なものではなかったとされており、ムラティ氏がゾフ氏の退社について多くを語らなかったことも注目されます。
AI業界の熾烈な人材争奪戦
AI業界における人材の移動は珍しいことではありませんが、設立から間もないスタートアップの共同創業者、特にCTOを務める人物が同時に複数名退社することは異例の事態であり、Thinking Machines Labにとって大きな打撃となる可能性があります。
OpenAI自体も、ジョン・シュルマン氏がAnthropicへ移籍した後、Thinking Machines Labの立ち上げにチーフサイエンティストとして参加するなど、人材の出入りが激しいことで知られています。今回のOpenAIへの主要メンバー復帰は、AI分野におけるトップティアの人材を巡る競争がいかに熾烈であるかを改めて浮き彫りにしています。高評価のチームを築き上げたThinking Machines Labが、この試練をどのように乗り越えるかが今後の焦点となるでしょう。
