Apple社、社内AIチャットボット「Enchanté」と「Enterprise Assistant」で業務を加速

はじめに

Appleはまだ消費者向けAIチャットボットを一般に提供していませんが、社内ではすでにAIツールの活用を進めています。昨年、BloombergのMark Gurman氏が次期Siriのテストに用いられる「Veritas」チャットボットについて詳述しましたが、Macworldの報道により、Apple従業員が利用しているとされるさらに2つのAIツールが明らかになりました。

社内向けChatGPTライクな「Enchanté」

2025年11月に従業員向けに展開されたと報じられている「Enchanté」は、Appleの社内向けChatGPTライクなアシスタントです。Appleの従業員は、以下の目的でEnchantéを利用できます。

  • アイデア出し
  • 開発支援
  • 文章の校正
  • 一般的な知識に関する問い合わせ

このツールはmacOS版のChatGPTアプリに似たインターフェースを持ち、Appleが承認したモデルを基盤としています。ローカル環境またはプライベートサーバーで動作し、Apple Foundation Models、Claude、そしてGeminiといった複数のAIモデルを統合しているのが特徴です。従業員は文書、画像、ファイルをアップロードして分析させることができ、Macに保存されているファイルにもアクセス可能です。

Appleは従業員に対し、Enchantéをテストプラットフォームとして、また日常業務に積極的に利用するよう推奨しています。これは、Appleの社内文書やガイドラインが組み込まれているため、業務の迅速化に貢献すると期待されています。

知識ハブとしての「Enterprise Assistant」

Appleが開発したもう一つのAIツールは「Enterprise Assistant」と呼ばれ、企業従業員向けの包括的な知識ハブとして設計されています。Macworldの情報によると、このアシスタントはAppleの社内ポリシーのデータベースを保有しており、従業員は会社の行動規範から健康保険の福利厚生に関する質問まで、幅広い情報を問い合わせることができます。

消費者向けAIの展望

Appleが社内でのAIツール活用に積極的であることは、決して驚くべきことではありません。2023年以降、Appleが様々なAI機能やプラットフォームをテストしているという報告が複数寄せられています。例えば、2024年にはAppleCareの従業員が技術サポートを迅速化するために、ChatGPTライクな生成AIツールを試験的に導入しました。

現時点では、Appleは消費者向けのチャットボット機能を本格的に展開していませんが、Appleサポートアプリ内で、自然言語を用いてユーザーのデバイス問題解決を支援する「サポートアシスタント」のテストを行っています。さらに、今年後半には、Google Geminiを搭載した大幅に刷新されるSiriにチャットボット機能が組み込まれる予定であり、消費者向けAIの進化にも期待が寄せられています。


元記事: https://www.macrumors.com/2026/01/21/apple-employees-internal-ai-tool/