ブルーオリジン、宇宙旅行事業を一時停止
ジェフ・ベゾス氏率いる宇宙企業ブルーオリジンは、宇宙旅行フライトを「少なくとも2年間」一時停止すると発表しました。これは、同社がリソースの全てを月面ミッションに集中させるためです。
この決定は、ブルーオリジンが過去5年間、カーマンライン(宇宙の境界線)を越える人類のフライトに使用してきたプログラムを一時的に停止するものです。
月面探査への注力と背景
今回の発表は、ニュー・グレン・メガロケットの3度目の打ち上げが2月下旬に予定されている数週間前に行われました。同社は以前、この打ち上げでロボット月着陸船を月へ送る予定だと示唆していましたが、この着陸船は現在NASAジョンソン宇宙センターで試験中です。
ドナルド・トランプ大統領は、2期目の任期終了前にNASAが宇宙飛行士を月へ帰還させるよう圧力をかけており、これによりスペースX以外の企業も月面ミッションに参加する道が開かれました。
ブルーオリジンは、「今回の決定は、月へ帰還し、恒久的で持続的な月面プレゼンスを確立するという国家目標に対するブルーオリジンのコミットメントを反映している」とコメントしています。
ニュー・シェパード計画の実績と過去の停止
ブルーオリジンは10年以上前にニュー・シェパードロケットを初飛行させ、宇宙へ到達し地球に安全に着陸した初のロケットとなりました。しかし、ニュー・シェパードは地球周回軌道に到達することを目的としておらず、その用途は主に数分間の無重力体験を提供する宇宙旅行フライトと科学ミッションに限られていました。
同社は金曜日に、ニュー・シェパードが38回飛行し、98人の人間と200以上の科学・研究ペイロードを宇宙に運んだと述べました。
ニュー・シェパード計画は、2022年にブースターが飛行中に爆発したため、一時停止された経緯があります。このフライトには人間は搭乗しておらず、カプセルはブースターから安全に脱出しました。その後、ブルーオリジンが原因究明と修正に取り組む間、ニュー・シェパードは2023年後半まで運用停止されていました。
宇宙開発の新たな局面
今回の決定は、ブルーオリジンが商業宇宙旅行から、より大規模な政府主導の月面探査へと焦点を移していることを示しています。これは、民間の宇宙企業が国家的な宇宙開発目標において果たす役割が拡大している現状を浮き彫りにするものです。
元記事: https://techcrunch.com/2026/01/30/blue-origin-pauses-space-tourism-flights-to-focus-on-the-moon/
