人気ソーセージ対戦ゲーム「ソーセージレジェンド」がSteamで世界進出へ

はじめに

日本で既に大ヒットを記録している異色のソーセージ対戦ゲーム「ソーセージレジェンド」が、Steamでのリリースを通じて世界市場への進出を目指しています。モバイル版では既に350万人のプレイヤーを獲得し、日本のテレビ番組でも紹介されるなど、その人気は確かなものです。開発者は、バグが多いにもかかわらず「驚くほど楽しい」と評されるこのゲームが、PCプラットフォームでさらに大きな成功を収めることを期待しています。

ゲームプレイと特徴

「ソーセージレジェンド」は、フォークに刺さったソーセージを巧みに操り、相手のソーセージを叩き潰すという物理演算に基づいたユニークな戦闘システムが特徴です。プレイヤーは、長さ、強さ、特殊能力など、それぞれ異なる特性を持つ50種類以上のソーセージや食品アイテムを駆使して戦います。

  • 多様なソーセージ: 雷を帯びたカクテルソーセージ、ヴァイスヴルスト、ブラートヴルスト、イェーテボリソーセージ、さらにはピクルスやペパロニピザまで登場します。
  • 戦略的な要素: 各アイテムは異なる利点を持ち、プレイヤーはこれらを考慮して戦略を立てます。

ゲームには、ラウンド間の体力回復なし、煩わしい広告、セーブされない進行状況といった課題もありますが、それでも多くのプレイヤーを惹きつける中毒性を持っています。

開発の背景とインスピレーション

開発元であるMilkCorpのCEO、谷忠輝氏によると、ゲームの着想は意外なところから得られました。YouTubeでキリンが首を振り回して戦う動画を見たことがきっかけで、当初はキリンを主人公にしたプロトタイプが作られました。しかし、戦闘シーンがうまくいかず、2016年にソーセージへと変更され、「ソーセージレジェンド」が誕生しました。

MilkCorpは2009年設立のスタジオで、「My Grizzly Bear」や「Sleep In Office」、「Pollen Heaven」といったミーム性の高いモバイルゲームも手掛けています。開発チームは谷氏ともう一人のメンバーで構成されており、少人数ながらも独創的なゲームを生み出しています。

コミュニティと影響力

「ソーセージレジェンド」の人気を大きく後押ししたのは、ホロライブのVTuberである大空スバル氏の熱狂的なプレイでした。彼女がゲームを繰り返し配信したことで、プレイヤー数が顕著に増加しました。その影響力は大きく、「ソーセージレジェンド:アリーナ2」では、スバル氏のマスコットであるアヒルをモチーフにした「スバルソーセージ」が登場し、同じくVTuberの博衣こより氏も「こよりの大腸スキンソーセージ」を獲得しています。

Steam版の詳細と今後の展望

今年後半にリリース予定のSteam版「ソーセージレジェンド:アリーナ」は、実質的に「ソーセージレジェンド2」のストーリーモードを拡張し、新機能を追加したものです。貴族が好む壮大な娯楽であるソーセージデュエルで、奴隷たちが自由を求めて戦うという物語が展開されます。

  • デッキ構築メカニクス: キャラクターは自動で回復しませんが、カードを使って回復を助けるなど、戦略性を高めるデッキ構築要素が導入されます。
  • 新モードと新技: いくつかの新しいゲームモードと技が追加され、ゲームプレイの幅が広がります。

谷氏は、ゲームをさらに拡大し、より多くの人々に知ってもらいたいと語っています。現在のプレイヤー層は半数が日本人で、残りはアメリカ、台湾、フランスなど海外のプレイヤーが占めています。過去には映画「ソーセージ・パーティー」や森永ピノ、ホロライブとのコラボレーションも成功させており、今後はネイサンズ国際ホットドッグ早食い選手権やオリンピックとのコラボレーションにも意欲を見せています。


元記事: https://www.theverge.com/entertainment/791353/sausage-legend-steam-launch-interview