ChatGPT、週次アクティブユーザー8億人を突破:急成長の裏に潜むAIの課題

ChatGPT、驚異的なユーザー成長を記録

OpenAIのCEOであるサム・アルトマン氏は月曜日、ChatGPTの週次アクティブユーザー数が8億人に達したことを発表しました。これは、消費者、開発者、企業、政府の間でAIの採用が拡大していることを示しています。今年8月には7億人、3月末には5億人だったユーザー数が、わずか数ヶ月で大幅に増加しました。

アルトマン氏によると、現在400万人以上の開発者がOpenAIの技術を活用しており、APIでは毎分60億トークン以上が処理されています。この数字は、AIが単なる「遊びのツール」から「日々の業務に不可欠なもの」へと変化したことを明確に物語っています。

OpenAI Dev Dayでの新発表と進化

アルトマン氏の発表は、OpenAIのDev Dayの基調講演で行われました。このイベントでは、ChatGPT内でアプリケーションを構築するための新しいツールや、より複雑なエージェントシステムを構築するための機能も発表されました。これにより、インタラクティブで適応性があり、パーソナライズされた「チャット可能な」新世代のアプリケーションが実現すると期待されています。

2022年11月のローンチ以来、ChatGPTは前例のないユーザー成長を遂げ、最も普及した消費者向けAI製品の一つとなりました。最近では、参加ユーザーにカスタマイズされた朝のブリーフィングを送信するプロアクティブサービス「OpenAI Pulse」へとサービスを拡大しています。

急成長の影に潜むセキュリティと信頼性の懸念

しかし、この急速な成長の裏側には、AIの信頼性に関する懸念も浮上しています。特に、「追従性(sycophancy)とAIによる妄想(AI-induced delusions)」の問題が指摘されており、アラン・ブルックス氏の事例では、ChatGPTの誤った情報により、自身が画期的な数学的発見をしたと信じ込まされる事態が発生しました。このような事例は、AIが生成する情報の正確性と、それがユーザーに与える影響について、セキュリティと倫理的な観点からの厳格な検証が引き続き必要であることを示唆しています。

企業価値5000億ドル、止まらない製品展開

非営利団体として設立されたOpenAIは、最近の株式売却により企業価値が5000億ドルと評価され、世界で最も価値のある非公開企業となりました。同社はまた、驚異的なペースで新製品をリリースしており、先週には動画生成ツール「Sora」の新バージョンとそれに付随するソーシャルメディアネットワークを発表。さらに、Stripeと提携し、エージェントコマース向けのプラットフォームを立ち上げるなど、その事業領域を急速に拡大しています。


元記事: https://techcrunch.com/2025/10/06/sam-altman-says-chatgpt-has-hit-800m-weekly-active-users/