EcoFlowの新型蓄電池「Delta Pro Ultra X」が家庭の電力セキュリティを革新

はじめに:災害に強い家庭を築くEcoFlowの最新ソリューション

EcoFlowは、家庭用蓄電池システムの最新モデル「Delta Pro Ultra X」を発表しました。これは、2024年に発売されたDelta Pro Ultraの進化版であり、その名の通り「X」が示すように、電力供給能力と設置の容易さにおいて大幅な強化が図られています。平均的な家庭の電力消費量をはるかに上回る容量と出力を持つこのシステムは、長期にわたる停電時でも家庭の重要な機能を維持し、電力セキュリティを確保するための強力なソリューションとして注目されます。

主要機能:比類なき電力供給能力とスマートホーム連携

Delta Pro Ultra Xは、その前モデルと比較して出力が60%向上し、連続12kW、3台のインバーターを並列接続することで最大36kWの出力を誇ります。これにより、大型のセントラルエアコン、IHクッキングヒーター、EV充電器といった高消費電力機器も同時に稼働させることが可能です。バッテリー容量は12kWhから最大180kWhまで拡張可能で、米国平均の1日あたりの電力消費量(約29.2kWh)を考慮すると、最大容量で数週間、重要な機器のみであればさらに長期間にわたり家庭に電力を供給できます。

このシステムの核となるのは、EcoFlowの第3世代Smart Home Panel 3です。200アンペアのこのパネルは、メインパネルまたはサブパネルとして設置でき、最大32回路を監視・制御します。これにより、停電時には非必須の負荷を自動的に遮断し、セキュリティシステムや通信機器など、最も重要な回路への電力供給を優先的に維持することが可能になります。また、リアルタイムの電力価格予測に基づいてバッテリーの充放電を自動調整するTime-of-Use機能や、他社製ガス発電機、ソーラーパネル、EV充電器との連携もサポートしており、エネルギー管理の柔軟性と効率性を高めます

モジュール性と簡単な設置:導入障壁の低減

Delta Pro Ultra Xは、そのモジュール設計により、ユーザーのニーズに合わせて段階的にシステムを拡張できる柔軟性を提供します。また、引っ越し時には簡単に新しい家へ移設したり、インバーターとバッテリーを分離して別荘やRV車での利用に持ち運んだりすることも可能です。EcoFlowは、米国全土に425社の認定設置パートナーを擁しており、設置プロセスを大幅に簡素化しています。同社によると、スケジューリングから設置完了まで最短7日、現場での作業はわずか1日で完了するとのことです。これにより、専門的な知識がなくても、迅速かつ安全に高度な電力バックアップシステムを導入できるようになります。

価格と家庭のレジリエンスへの貢献

Delta Pro Ultra Xのバンドル(インバーターユニットと拡張バッテリー2台)は7,999ドルから、Smart Home Panel 3を含むバンドルは10,899ドルで提供されます。Smart Home Panel 3単体は2,999ドルで購入可能です。この投資は、単なる電力バックアップに留まらず、災害時における家庭の自立性、セキュリティ、そして安心感を大幅に向上させるものと言えるでしょう。電力網の不安定化が進む現代において、EcoFlow Delta Pro Ultra Xは、家庭の電力セキュリティとレジリエンスを確保するための重要な選択肢となるでしょう。


元記事: https://www.theverge.com/news/798772/ecoflow-delta-pro-ultra-x-battery-system