M2搭載Vision Pro、異例の下取り対象外に – 高額デバイスの価値維持に課題

M2搭載Vision Pro、異例の下取り対象外に

2025年10月15日、AppleはM5チップを搭載した新型Vision Proを発表しましたが、同時に旧モデルであるM2チップ搭載の初代Vision Proが、同社の公式下取りプログラムの対象外となることが明らかになりました。これは、Apple Watch、iPhone、iPad、Macといった他の高額なApple製品が新モデル発表時に下取り対象となるのが通例であることと比較すると、極めて異例の対応と言えます。

消費者への影響と背景

初代Vision Proは2024年2月に発売され、わずか1年半足らずで下取りプログラムから除外されることになります。これにより、新型M5モデルへのアップグレードを希望するユーザーは、自身で旧デバイスを売却する必要が生じます。MacRumorsの報道によると、この決定は「現時点では下取りパートナーがそれを受け入れることに消極的である」というApple側の意向を反映している可能性が高いとされています。

高額なデバイスであるVision Proの急速な陳腐化と、それに伴う公式サポートの欠如は、消費者にとって投資の安全性という点で懸念材料となるでしょう。通常、Apple製品は比較的高いリセールバリューを維持しますが、今回のVision Proのケースは、将来的な高額デバイス購入におけるリスクを浮き彫りにしています。

セキュリティとデバイスライフサイクル

直接的なサイバーセキュリティの脅威ではありませんが、デバイスのライフサイクルと価値維持は、広義の「セキュリティ」の一部として捉えることができます。特に、個人情報や機密データを扱う可能性のある高機能デバイスにおいて、メーカーによる長期的なサポートや、スムーズなアップグレードパスの提供は、ユーザーが安心してデバイスを利用し続ける上で重要です。今回のVision Proの事例は、高額な先端技術製品における投資回収と、メーカーのサポート体制の重要性を改めて問いかけるものと言えるでしょう。


元記事: https://www.macrumors.com/2025/10/15/discontinued-m2-vision-pro-not-available-for-trade-in/