AT&T、2年連続でホームインターネット料金を値上げ – 運用コスト増とサービス維持の課題

AT&T、再びインターネット料金を値上げ

通信大手AT&Tは、ホームインターネット料金を2年連続で月額5ドル値上げすると発表しました。これは、昨年11月の月額5ドルの値上げに続くもので、一部の顧客にとっては2023年にも値上げがあったと報じられています。この新たな料金改定は、2025年12月1日から適用される予定です。

値上げの背景とAT&Tの声明

AT&Tは、今回の値上げについて、事業の進化するニーズに対応し、運用コストの増加を管理するためだと説明しています。同社の広報担当者ジム・キンバリー氏は、「お客様が期待する高品質なサービスを維持するため、インターネットプランの料金を調整しています」と述べています。直近の四半期で3億ドルの運用コスト増加が報告されている一方で、AT&Tは2024年全体で123億ドル、直近3ヶ月で49億ドルの純利益を計上しており、その財務状況は堅調です。

顧客への影響と割引オプション

今回の値上げは、全てのAT&Tインターネットプランに適用されますが、過去1年以内に契約した顧客や、低所得者向けプログラム「Access from AT&T」の顧客は対象外となります。値上げの影響を受ける顧客に対しては、自動支払いとペーパーレス請求に登録することで、月額10ドル(銀行口座の場合)または5ドル(デビットカードの場合)の割引が提供されます。記事の筆者であるショーン・ホリスター氏も、自身の料金が月額80ドルから85.38ドル、そして間もなく90ドルを超える見込みであると述べています。

セキュリティとサービス品質への示唆

通信事業者が運用コストの増加を理由に料金を値上げする際、その「高品質なサービス」には、ネットワークの安定性、信頼性、そしてセキュリティの維持・強化が含まれることが期待されます。サイバー脅威が高度化する現代において、インターネットサービスプロバイダーが適切なセキュリティ対策を講じることは不可欠です。今回の値上げが、単なる利益追求だけでなく、顧客データの保護やサービスインフラの堅牢性向上といったセキュリティ投資にも繋がるのか、その動向が注目されます。継続的な料金上昇が顧客の負担となる一方で、通信事業者が提供するサービスの安定性とセキュリティレベルをどのように維持・向上させていくかが、今後の重要な課題となるでしょう。


元記事: https://www.theverge.com/news/801423/att-fiber-home-internet-december-2025-price-raise-hike