最新のWindows 11アップデートに重大な問題
Microsoftが2025年10月14日にリリースしたWindows 11の最新累積アップデート「KB5066835」が、ユーザーに深刻な混乱を引き起こしています。特に、Windows回復環境(WinRE)内でUSBキーボードとマウスが使用不能になるという問題が報告されています。このパッチはWindows 11バージョン24H2および25H2、ならびにWindows Server 2025に影響を与え、システムのトラブルシューティングと修復に決定的な障害をもたらしています。
回復環境での入力デバイスの機能不全
主な問題は、PCの起動失敗の修正、PCのリセット、バックアップからの復元など、重要なモードであるWinREに入ろうとしたときに発生します。通常のWindowsセッション中は入力デバイスが正常に機能するにもかかわらず、回復環境では完全に応答しなくなります。これにより、ユーザーはメニューを操作したりコマンドを実行したりできなくなり、「システムの復元」、「スタートアップ修復」、「このPCをリセット」などの不可欠な修復ツールにアクセスできなくなります。
その他の広範な問題報告
KB5066835に関する問題はWinREだけにとどまりません。フォーラムやソーシャルメディアでは、アップデートのインストール後に以下のような連鎖的な問題が報告されています。
- ネットワーク診断でlocalhost接続が失敗し、ローカルアプリケーションの開発とテストが妨げられています。
- ファイルエクスプローラーのプレビューペインが頻繁にハングアップしたり、空白のウィンドウを表示したりし、ワークフローの効率に悪影響を与えています。
- 多くのユーザーがシステムパフォーマンスの低下を指摘しており、アプリの起動遅延や予測不能なマルチタスク処理が様々なハードウェアプロファイルで確認されています。
- さらに、多くのユーザーが不可解なエラーコードを伴うインストール失敗を経験し、手動でのアップデートのロールバックを余儀なくされています。
Microsoftの対応と推奨される回避策
Microsoftは2025年10月17日にこのバグを公式に認め、トラブルシューティング中に立ち往生したユーザーからの広範な報告を確認しました。同社は現在修正プログラムを開発中であり、数日中にリリースされる予定です。それまでの間、Microsoftはユーザーに対し、可能な限りWinREへのアクセスを避けるよう助言しています。システム回復を実行する必要があるユーザーには、周辺機器が正常に機能すると予想される別のインストールメディアから起動することが推奨される回避策です。最終手段として、影響を受けたユーザーは設定の「更新履歴の表示」セクションからKB5066835をアンインストールできます。ただし、この操作は最新のセキュリティパッチを削除するため、システムが脆弱になることに注意が必要です。ユーザーは、今後の修正プログラムについてMicrosoftの公式チャネルを監視するようアドバイスされています。