Shin Starr、ロボットフードトラックで韓国BBQを提供へ:TechCrunch Disrupt 2025で披露

革新的なロボットフードトラック「OLHSO Korean BBQ」

Shin Starr Roboticsは、2025年10月27日から29日にサンフランシスコで開催されるTechCrunch Disrupt 2025にて、AI搭載のロボットフードトラック「OLHSO Korean BBQ」を披露します。同社は、単なるロボット調理のギミックではなく、顧客に新鮮で美味しく、手頃な価格の食事を提供することに焦点を当てています。

共同創設者兼CEOのKish Shin氏は、「最終的に顧客が気にするのは、トラックやキッチンに搭載されたロケット科学ではなく、彼らが受け取る価値です」と述べています。このアプローチは、技術革新が最終的なユーザー体験にどのように貢献するかを明確に示しています。

「Autowok」システムによる調理の自動化

Shin Starrの核となる技術は、調理、提供、洗浄を自動化するモジュール式のAI搭載ロボットシステム「Autowok」です。このシステムは、人間がトラックを運転する一方で、調理プロセス全体を管理します。

  • 冷蔵庫から新鮮な食材を取り出し、コンベアベルトに乗せる。
  • 食材を傾斜した円筒形の容器(中華鍋のように加熱・回転)に投入し調理。
  • 調理後、食品をパッケージに投入し、容器を洗浄・消毒して再利用。

特に注目すべきは、「調理しながら移動」というコンセプトです。Kish Shin氏は、「例えば、お客様の場所までトラックが15分かかる場合、和牛料理の調理には8分かかるため、トラックが7分移動するまで調理を開始しません。これにより、お客様が受け取る食事は文字通り作りたてになります」と説明しています。

食の品質と新たな市場戦略

料理の品質を保証するため、Shin Starrは韓国で18のレストランを経営する著名なシェフ、ハン・ソンイル氏を迎え、料理部門を統括しています。同社はサンマテオに実店舗も構えており、その料理への期待は高まっています。

Shin Starrは、特に空港市場に大きな可能性を見出しています。同社はまもなくカリフォルニアの主要空港に「OLHSOマイクロレストラン」をオープンする予定です。CMOのTord Olav Dønnum氏は、「午後11時にはすべてのレストランが閉まりますが、深夜から早朝にかけても多くの人々が飛行機を利用します。このシステムは、スナックバーの菓子や乾いたサンドイッチではなく、新鮮で高品質なレストラン品質の食事を提供します」と語っています。

自動化がもたらすセキュリティと信頼性

この無人マイクロレストランは、24時間稼働が可能であり、人件費を削減しつつ、一貫した品質と食品安全性を維持できるという点で、運用上の大きな利点をもたらします。自動化されたシステムは、人間の介入によるエラーや汚染のリスクを低減し、食品提供の信頼性を高めます。

また、高技術の自動販売小売の専門家であるGower Smith氏をCPOとして迎えたことは、システムの堅牢性とユーザーエクスペリエンスの最適化に貢献するでしょう。このような自律型システムにおいては、サイバーセキュリティ対策や物理的なセキュリティ対策も極めて重要となり、システムの不正操作防止やデータ保護が継続的な課題となります。

空港だけでなく、ホテル、大学のキャンパス、病院など、深夜に高品質な食事が求められる多様な環境での展開が期待されています。

TechCrunch Disrupt 2025で詳細を

Shin Starrの革新的な技術とビジネスモデルについてさらに詳しく知りたい方は、2025年10月27日から29日までサンフランシスコで開催されるTechCrunch Disrupt 2025にぜひご参加ください。イベントでは、Shin Starrを含む300以上のスタートアップが展示され、250人以上の業界リーダーによるセッションが開催されます。


元記事: https://techcrunch.com/2025/10/20/shin-starrs-robotic-food-truck-kitchen-will-serve-up-korean-bbq-at-techcrunch-disrupt-2025/