新しいスタートメニューの概要
Microsoftは、Windows 11のスタートメニューに2021年以来となる大規模な再設計を施し、2025年11月11日のパッチチューズデーアップデートを通じて全ユーザーへの展開を開始します。この刷新されたスタートメニューは、ユーザーエクスペリエンスの向上と機能性の強化を目的としています。
主な変更点と新機能
新しいスタートメニューには、いくつかの注目すべき変更が加えられています。
- スクロール可能なデザイン: アプリケーションを一つの場所でスムーズに閲覧できるよう、スタートメニュー全体がスクロール可能になりました。
- カテゴリビュー: デフォルトで「カテゴリビュー」が有効になり、インストールされているアプリが種類別にグループ化されます。最も頻繁に使用するアプリは各グループの最上部に配置されます。このカテゴリ情報はローカルのJSONファイルを使用して管理されます。
- 「すべて」セクションの統合: 以前は別のページに移動する必要があった「すべてのアプリ」セクションが、スタートメニューのメイン画面に統合され、アクセスが容易になりました。
- グリッドビュー: 従来のAからZ順の表示を維持しつつ、より多くのアプリを一度に確認できる幅広のレイアウトを持つグリッドビューも利用可能です。
- アダプティブUI: 画面サイズに応じてスタートメニューのサイズが自動的に調整されます。大画面ではより多くのピン留めされたアプリや推奨事項が表示され、小画面ではそれに合わせて表示が最適化されます。
プライバシーとユーザーコントロール
今回のアップデートでは、ユーザーのプライバシーとコントロールに関する改善も含まれています。
ユーザーは、スタートメニューの「おすすめ」フィードを完全に削除できるようになりました。これは、設定アプリの「個人用設定」から「スタート」を選択し、最近追加されたアプリ、推奨ファイル、閲覧履歴からのウェブサイト、ヒントなどのトグルをオフにすることで実現できます。これにより、推奨事項が表示されなくなり、そのセクションが非表示になることで、より多くのインストール済みアプリが表示されるようになります。
展開状況と注意点
新しいスタートメニューUIは、2025年11月のパッチチューズデーから段階的に展開が開始されます。この機能は、ビルド26200.7019および26100.7019以降に含まれていますが、デフォルトでは有効になっていない場合があります。Microsoftは、この展開が完了するまでに数年かかる可能性があると述べています。
また、一部のユーザーからは、低解像度のPCでスタートメニューが画面の60〜70%を占めるという問題や、カスタムカテゴリを作成できないという要望が挙がっています。これらの点については、今後のアップデートでの改善が期待されます。
