概要:Cloudflareが広範囲にわたりサービス障害に直面
2025年11月18日、インターネットインフラ大手Cloudflareのグローバルネットワークサービスで大規模な障害が発生しました。ユーザーは、影響を受けたウェブサイトやオンラインプラットフォームへのアクセス時に「internal server error」(500エラー)のメッセージに遭遇し、広範囲でサービスが利用できない状態に陥りました。
Cloudflareは当初、サポートポータルにアクセス障害があることを約40分前に認識し、その後UTC11:48にはグローバルネットワーク自体も問題に直面していることを正式に報告しました。同社は「複数の顧客に影響を与える問題、広範囲にわたる500エラー、Cloudflare DashboardおよびAPIも機能不全」と発表し、事態の調査と緩和に取り組んでいることを示しました。
障害の影響範囲
今回の障害では、欧州のCloudflareノードが特に影響を受けたと報告されており、ブカレスト、チューリッヒ、ワルシャワ、オスロ、アムステルダム、ベルリン、フランクフルト、ウィーン、ストックホルム、ハンブルクなどの都市でダウンが見られました。
また、Downdetectorには数万件の報告が寄せられ、サーバー接続、ウェブサイト、ホスティングに関する問題が多数報告されました。直接的な関連は不明ですが、Spotify、X(旧Twitter)、OpenAI、League of Legends、Valorant、AWS、Googleといった多くの主要オンラインサービスでも同時期に接続障害が報告され、多数のユーザーに影響が及びました。
Cloudflareのインターネットにおける重要性
Cloudflareのグローバルネットワークは、120カ国以上の330以上の都市に分散されたサーバーとデータセンターから構成され、コンテンツ配信、セキュリティ、パフォーマンス最適化サービスを提供しています。449Tbpsのグローバルネットワークエッジ容量を持ち、主要ISP、クラウドプロバイダー、企業を含む13,000以上のネットワークと接続しており、インターネットインフラの中核を担っています。
迅速な復旧と過去の事例
Cloudflareは迅速な対応を見せ、UTC12:21には復旧の兆候が見られ始め、UTC13:13にはCloudflare AccessやWARPなどの一部サービスが復旧したと発表しました。最終的に、障害発生から約6時間後のUTC17:44には、すべての問題が解決し、サービスは正常に稼働していると報告されました。同社は現在、さらなる調査を進めています。
Cloudflareは過去にも大規模な障害を経験しています。今年6月にはZero Trust WARP接続問題とAccess認証障害によりGoogle Cloudインフラにも影響を与え、10月には主要なDNS障害がAWSクラウドプラットフォーム上の数百万のウェブサイトに影響を及ぼしました。これらの事例は、同社のサービスがインターネットの安定性にいかに重要であるかを示しています。
