Curastory創業者、SEC調査を受け辞任 – 収益不正操作の告発

Curastory創業者、SEC調査を受け辞任 – 収益不正操作の告発

コンテンツ収益化スタートアップCurastoryの創業者兼CEOであるTiffany Kelly氏が、米国証券取引委員会(SEC)による調査を受け、その職を辞任しました。TechCrunchが確認した書類によると、SECはCurastoryが投資家に対して収益を過大に表示し、実際の顧客数を偽っていたと告発しています。この告発は、企業の透明性と投資家保護における重大な問題を示唆しています。

和解内容と新たなリーダーシップ

SECとの和解の一環として、Kelly氏は、実質的に資金調達を行うあらゆる企業の取締役または役員を10年間務めることを禁じられました。Kelly氏は、主要株主として会社に残り、アドバイザーとしての役割を継続するものの、「会社を存続させ、成長させるためには、身を引くことが唯一の決断だった」と述べています。

Kelly氏の後任には、インフルエンサーマーケティングプラットフォームTaggerの元CEOであるDave Dickman氏が就任しました。Dickman氏のリーダーシップの下、Curastoryは既に資金調達、国際展開、および製品アップデートに着手しています。

Curastoryの事業内容と将来の展望

2021年にKelly氏によって設立されたCurastoryは、コンテンツクリエイターが動画を収益化するのを支援するプラットフォームです。同氏によると、現在約40万人のクリエイターが利用しており、広告主がクリエイターの動画内広告を購入し、指標の追跡や動画編集などの機能を提供しています。

PitchBookによると、CurastoryはLightspeedのScout Fund、Feld Ventures、Mindspring Capitalなどから、これまでに約300万ドルを調達しています。新CEOのDickman氏の元で、Curastoryは今後、カナダ、オーストラリア、英国への事業拡大に加え、Spotifyビデオクリエイターへの対応、AIを活用した広告技術の強化(現在のサポート対象はYouTube、TikTok、Facebook Watch)などを計画しています。また、広告主向けには、インフルエンサーのプロモーションコードの必要性をなくすための、より強化されたアトリビューションモデルの追加も予定しています。

SEC調査の背景と教訓

Kelly氏は、SEC調査が何によって引き起こされたのかは不明だとしながらも、6月に召喚状を受け取り、1月には違反通知を受けたと説明しています。今回の件は、企業の不正行為が創業者のキャリアだけでなく、会社の信頼性と将来に深刻な影響を与えることを浮き彫りにしています。Kelly氏は、自身の経験を他の起業家、特に女性や有色人種の起業家と共有したいと語っています。


元記事: https://techcrunch.com/2025/11/20/after-sec-investigation-curastory-founder-resigns-hires-replacement/