Microsoft Advanced PasteがオンデバイスAIに対応
Microsoftは、Windows 11向けのユーティリティスイートPowerToysに搭載されているAdvanced Pasteツールの機能強化を発表しました。今回のアップデートにより、一部のAI機能がオンデバイスAIモデルを利用できるようになり、ユーザーのプライバシーとセキュリティが大幅に向上します。
プライバシーと効率性の向上:ローカルAIモデルの活用
バージョン0.96のアップデートでは、Advanced PasteのリクエストをMicrosoftのFoundry LocalツールまたはオープンソースのOllamaを通じてルーティングするオプションが追加されました。これらのツールは、クラウドサービスに依存するのではなく、デバイスに搭載されたニューラルプロセッシングユニット(NPU)上でAIモデルを直接実行します。これにより、以下の重要なメリットが生まれます。
- AIによる翻訳やクリップボードの内容要約といった操作にAPIクレジットの購入が不要になります。
- 最も重要な点として、ユーザーのデータがデバイス上に保持されるため、クラウドへのデータ送信に伴うプライバシーリスクが大幅に低減されます。これはセキュリティ意識の高いユーザーにとって非常に重要な進展です。
より広範なAIモデルと使いやすさの改善
オンデバイスAIのサポートに加え、Advanced Pasteは他の複数のオンラインAIモデルとの連携も可能になりました。これには、Azure OpenAI、Gemini、Mistralが含まれ、以前のOpenAIのみのサポートから選択肢が広がっています。また、Advanced Pasteには新しいデザインの変更も加えられ、現在のクリップボードの内容が直接表示されるようになり、モデル選択のドロップダウンメニューも追加され、使いやすさが向上しています。
元記事: https://www.theverge.com/news/825668/microsoft-advanced-paste-powertoys-on-device-ai
