はじめに
2025年11月21日、オーストラリアのインターネット監視機関eSafetyは、16歳未満のユーザーを対象としたソーシャルメディア利用制限の対象プラットフォームに人気ライブストリーミングサービスTwitchを追加すると発表しました。一方、画像収集が主な用途であるPinterestは今回の規制対象から除外されました。この規制は、未成年者のオンライン安全を確保するための広範な取り組みの一環として、来月施行されます。
Twitch規制の背景と詳細
eSafetyによると、Twitchは「年齢制限付きソーシャルメディアプラットフォーム」に分類されました。その主な理由は、ライブストリーミングやチャット機能など、ユーザー間のオンラインでの社会的交流とエンゲージメントを中心に構築されているためです。
Twitchの広報担当者がTechCrunchに語ったところによると、オーストラリアでは12月10日から16歳未満のユーザーによる新規アカウント作成が禁止されます。また、既存の16歳未満のアカウントは2026年1月9日に停止されます。Twitchはグローバルでは13歳以上の利用を許可していますが、該当地域の成人年齢未満のユーザーは保護者の関与が必要とされています。
Pinterestが免除された理由
対照的に、Pinterestは規制対象から外されました。eSafetyの発表によれば、Pinterestは主に画像やアイデアを収集するために使用されており、Twitchのような活発なソーシャルインタラクションを主な目的としていないため、年齢制限の対象となるソーシャルメディアプラットフォームには該当しないと判断されました。
対象となるプラットフォームと他国の動向
オーストラリアの未成年者向けソーシャルメディア利用禁止措置は12月10日に施行されます。今回の決定により、MetaのFacebook、Instagram、Snapchat、TikTok、X、YouTube(YouTube KidsとGoogle Classroomを除く)、Reddit、および国内のストリーミングサービスKickに加え、Twitchも対象となります。
未成年者のオンライン利用に対する規制は、オーストラリアに限らず世界的な動きとなっています。米国では2025年8月までに24の州で年齢確認法が制定されており、ユタ州はアプリストアに対し、未成年者がアプリをダウンロードする際に年齢確認と保護者の同意を義務付ける初の州となりました。英国でも7月に「オンライン安全法」が施行され、ソーシャルメディアなどのオンラインプラットフォームに対し、有害コンテンツへの子供のアクセスをブロックし、高リスクコンテンツ(自傷行為や摂食障害関連など)には厳格な年齢確認を行うことを義務付けています。
青少年保護に向けた国際的な取り組み
これらの動きは、未成年者をオンライン上の潜在的な危険から保護するための国際的な取り組みが加速していることを示しています。プラットフォーム側には、ユーザーの年齢確認メカニズムの強化や、コンテンツモデレーションの一層の厳格化が求められることになります。今回のオーストラリアの決定は、ソーシャルメディアの定義と、デジタル社会における青少年の安全確保の重要性を改めて浮き彫りにしています。
元記事: https://techcrunch.com/2025/11/21/australia-adds-twitch-to-teen-social-media-ban-pinterest-exempted/
