X-energyが巨額の資金調達を達成
原子力スタートアップのX-energyは、シリーズDラウンドで7億ドルを調達したと発表しました。これにより、過去1年間の調達総額は14億ドルに達し、これまでの累計調達額は18億ドルとなりました。今回の新たな資金調達は、小型モジュール炉(SMR)のサプライチェーン構築を加速させることを目的としています。
革新的な小型モジュール炉(SMR)技術
X-energyは、高温ガス冷却炉の一種である「Xe-100」を開発しています。各Xe-100原子炉は80メガワットの電力を生成する能力を持ち、ウラン粒子を内包するビリヤードボール大の炭素被覆ペブルを燃料としています。炉内ではヘリウムガスがペブル上を流れて熱を回収し、その熱が蒸気タービンに伝えられて発電されます。この技術は、最近では日本や中国で採用されているタイプです。
拡大する市場と主要な顧客
同社は既に、Amazon、Dow、英国のエネルギー企業Centricaなどから144基のSMRを受注しており、これは合計で11ギガワットの発電能力に相当します。特にAmazonは、X-energyとの提携により、2039年までに最大5ギガワットの原子力発電容量を導入する計画を発表しており、ハイテク企業やデータセンター開発者からの原子力への関心が高まっていることを示しています。
SMR市場の競争と展望
今回の資金調達ラウンドはJane Streetが主導し、以下の投資家が参加しました:
- Ares Management funds
- ARK Invest
- Corner Capital
- Emerson Collective
- Galvanize
- Hood River Capital Management
- NGP
- Point72
- Reaves Asset Management
- Segra Capital Management
- XTX Ventures
X-energyは、米国の原子力産業を再活性化させるために他のSMRスタートアップと競争しており、これらの革新的な設計は大きな可能性を秘めていますが、これまでに米国で建設されたSMR発電所はまだありません。
元記事: https://techcrunch.com/2025/11/24/x-energy-rides-nuclear-wave-raises-700m-series-d/
