Signal、iOS版にセキュアメッセージバックアップ機能を導入
プライバシーを重視するメッセージングアプリSignalが、iOS版ユーザー向けにセキュアなメッセージバックアップ機能を正式にリリースしました。これにより、iPhoneユーザーはデバイスの紛失や破損が発生した場合でも、大切なメッセージ履歴を安全に保存し、復元することが可能になります。
バックアップ機能の詳細:無料版と有料版
この新機能には、ユーザーのニーズに合わせた2つのプランが提供されます。
- 無料版: 最大100MBのテキストメッセージを保存できるほか、過去45日間にわたる写真、動画、GIF、ファイルのメディアバックアップが可能です。
- 有料版 (月額1.99ドル): すべてのテキストメッセージに加え、45日間の制限を超えて最大100GBのメディアをバックアップできます。このオプションは、頻繁にメディアをやり取りするユーザーにとって特に魅力的です。
Signalはすでに9月にAndroid版で同様のセキュアバックアップ機能を導入しており、iOSユーザーからの期待が高まっていました。
強力なセキュリティとリカバリーキーの重要性
このバックアップ機能の核となるのは、エンドツーエンド暗号化です。メッセージとメディアはすべて暗号化された状態で保存されるため、Signalを含む第三者が内容にアクセスすることはできません。バックアップにアクセスするには、デバイス上で生成される64文字のリカバリーキーが必要となります。
Signalは、このリカバリーキーを紛失した場合、メッセージを復元することはできないと警告しています。ユーザーはキーを厳重に管理し、安全な場所に保管することが極めて重要です。
バックアップの設定方法
セキュアバックアップを有効にするには、以下の簡単な手順に従います。
- Signalアプリの「設定」メニューに移動します。
- 「バックアップ」を選択します。
- 「セットアップ」>「バックアップを有効にする」をタップします。
- 表示される64文字のリカバリーキーを書き留めるか、安全な場所に保存します。
- リカバリーキーを確認後、無料版または有料版のプランを選択します。
これらの手順を完了すると、Signalはメッセージとメディアの保存を開始します。
今後の展望
Signalは、セキュアバックアップ機能をデスクトップアプリにも導入する計画を進めています。さらに、将来的にはAndroid、iOS、そしてデスクトップ間で、暗号化されたメッセージ履歴を簡単に転送できるようになる予定です。これにより、ユーザーはより柔軟にデバイスを乗り換えながら、安全なコミュニケーションを継続できるようになるでしょう。
元記事: https://www.theverge.com/news/828091/signal-secure-backups-ios-launch
