Pony.ai、2026年末までにロボタクシー台数3倍増計画を発表
中国の自動運転技術企業Pony.aiは、2026年末までに世界のロボタクシー車両数を現在の約3倍に拡大する計画を発表しました。同社は、2024年末までに1,000台のロボタクシーを保有し、2026年末までに3,000台を超えることを目標としています。この大胆な目標は、同社の急成長と高い目標を反映しています。
グローバル展開を加速するPony.aiの戦略
Pony.aiは、Nasdaqおよび香港証券取引所に上場しており、過去1年間で商業運用を加速させてきました。現在、中国国内の北京、上海、広州、深圳で商用ロボタクシーサービスを提供し、これらのライドの料金を徴収しています。
同社は中国市場に留まらず、世界規模での展開も視野に入れています。すでにカタールやシンガポールを含む8カ国への進出を進めており、現地の企業や配車サービス大手のBolt、Uberとの提携を通じて事業を拡大しています。
商業化の進展と財務状況
ロボタクシーサービスの拡大は、Pony.aiの収益増に大きく貢献しています。2025年第3四半期の収益は2,540万ドルに達し、前年同期の1,480万ドルから72%の大幅な増加となりました。収益の内訳は以下の通りです。
- ロボタクシーサービス: 670万ドル
- 自律走行トラック「ロボトラック」: 1,020万ドル
- ライセンス供与およびアプリケーション費用: 860万ドル
しかし、急速な事業拡大に伴い、費用も増加しています。同四半期の純損失は6,160万ドルで、2024年同期と比較して46%増加しました。また、現金および現金同等物、短期投資は9月30日時点で5億8,770万ドルとなり、前期の7億4,770万ドルから減少しています。この減少の半分は、トヨタとの合弁事業への投資(第7世代車両の生産と展開支援)による一過性の現金流出が原因とされています。
投資と将来展望
収益と費用の両面での成長にもかかわらず、Pony.aiの決算発表後、Nasdaq株価は6%以上上昇し、市場の期待の高さを示しました。トヨタとの合弁事業への戦略的投資は、同社の長期的な成長戦略の一環であり、次世代車両の開発と市場投入に向けた準備を着実に進めていることがうかがえます。Pony.aiは、世界の自動運転市場における主要プレイヤーとしての地位をさらに確立しようとしています。
