Discord、ゲーム内アイテムの購入・ギフト機能を導入 – 『Marvel Rivals』で先行開始

Discordが新たなゲーム内コマース機能を発表

コミュニケーションプラットフォームのDiscordは、ユーザーがゲームのデジタルアイテムをプラットフォーム内で直接購入・贈与できる新機能を発表しました。この新機能は、まずNetEaseが開発するヒーローシューター『Marvel Rivals』で導入されます。

この機能により、ユーザーはゲームを起動することなく、対象ゲームの公式Discordサーバー内で開設される専用ストアページから、コスメティックアイテムの閲覧、購入、ウィッシュリストへの追加、そして友人へのギフト送信が可能になります。友人のプロフィールに表示されるウィッシュリストから、直接アイテムを購入して贈ることもできます。

ギフト機能がもたらす新たな機会

Discordの共同創設者兼CTOであるスタン・ヴィシュネフスキー氏は、この新機能におけるウィッシュリストとギフト機能の重要性を強調しています。「Discordの既存ストアでは、購入の約20パーセントがギフトであり、ホリデーシーズンには30パーセントを超えることもあります」と彼は述べ、ユーザーがDiscordの枠を超えて友人へ「贈る」行為を可能にすることが、プラットフォームとゲーム開発者双方にとって大きな機会となると指摘しました。

この取り組みの目的は、開発者にとっての増分収益と価値提供であり、購入体験の簡素化を通じて新規プレイヤー獲得の可能性を高めることにもあります。Discordは取引から一定の収益を得ますが、具体的な割合は公開されていません。

今後の展開と戦略

現時点では、この新機能は米ドル建てでデスクトップアプリのみで利用可能ですが、ヴィシュネフスキー氏はモバイルやコンソールへの展開が「最優先事項」であると述べています。

『Marvel Rivals』が最初のパートナーに選ばれたのは、同ゲームがDiscord上で400万人以上のメンバーを擁する最大のゲームサーバーを運営しているためです。しかし、Discordは将来的には、以前導入したSocial SDKと同様に、大手AAAタイトルだけでなく、すべての規模の開発者がこの機能を利用できるようにする方針を示しています。

ヴィシュネフスキー氏は、この機能がユーザーをDiscordに閉じ込めるためではなく、「友人が好きなゲームやキャラクターを、誕生日などの機会に贈る」といった、プレイヤーがプラットフォームで体験する有意義な経験を向上させることを目指していると説明しました。


元記事: https://www.theverge.com/news/835385/discord-shop-marvel-rivals-gifting-wishlist