ストリーミング業界に激震!NetflixがWarner Bros.を買収
2025年12月5日、ストリーミング業界を震撼させるニュースが発表されました。Netflixは、エンタープライズ価値827億ドルでWarner Bros.の買収を決定しました。この買収には、HBO MaxおよびHBOスタジオも含まれており、ハリウッド史上最大級の合併の一つとなります。
この戦略的な動きにより、Netflixはストリーミング市場でのトップの座を確固たるものにするだけでなく、そのコンテンツライブラリを大幅に強化します。特に注目すべきは、DCコミックス、「ゲーム・オブ・スローンズ」、そして「ハリー・ポッター」といった世界的に有名なフランチャイズ作品へのアクセス権を獲得することです。
巨大化するNetflixと市場への影響
Netflixは今年1月時点で3億人以上の有料会員を誇り、一方のHBO MaxとDiscovery+を合わせた会員数は約1億2800万人でした。今回の買収は、Netflixが既に強大な市場シェアを持つ中で、その支配力を一層強めることになります。
経済的な側面では、Netflixが投資する720億ドルは、Warner Bros.の市場評価額である600億ドルを上回る規模です。これは、Netflixがこのディールにどれほどの価値を見出しているかを示すものです。
独占禁止法審査と政治的懸念
しかし、この巨大な合併には課題も伴います。特に、独占禁止法に基づく厳しい審査が予想されます。11月には、エリザベス・ウォーレン、バーニー・サンダース、リチャード・ブルーメンソール各上院議員が司法省独占禁止部門に対し、本件に関する懸念を表明しました。彼らは、いかなる合意も「政治的偏愛と腐敗の疑いの下」で見られるべきだと主張しています。
また、業界関係者からも懸念の声が上がっており、匿名グループが議会に対し、Netflixの提案に公に反対するよう求める書簡を送ったと報じられています。
買収の背景と今後の展望
Warner Bros. Discoveryは、債務問題とストリーミング事業の伸び悩みに苦しみ、今年10月に売却を決定していました。当初はParamountが有力な候補と見られていましたが、最終的にNetflixが獲得しました。
この買収は、Warner Bros. DiscoveryがDiscovery Global(TNTやCNNなどの有料テレビネットワークを含む)から分離する計画を完了した後、2026年の第3四半期に最終決定される見込みです。現金と株式の組み合わせによる取引は、今後12〜18ヶ月以内に完了すると両社は予測しています。
この買収は、ストリーミング業界の競争地図を大きく塗り替えるとともに、コンテンツの統合と規制当局の動向が今後の焦点となるでしょう。
