トランプ・モバイルの整備済みiPhone、やはり割高な実態

はじめに

トランプ・モバイルは、独自の「トランプ・フォン」の存在が疑問視される一方で、整備済みのAppleおよびSamsung製スマートフォンを実際に販売しています。しかし、その内容を詳しく見ていくと、これらのデバイスが市場価格と比較して非常に割高であり、購入するメリットはほとんどないことが明らかになりました。

同社のSIMカードが実際に機能することは判明しているものの、ハードウェア製品に関しては、消費者が慎重になるべき点が多く見受けられます。

iPhoneの価格と市場比較

現在、トランプ・モバイルのオンラインストアで販売されているのは、iPhone 14とiPhone 15の2モデルです。これらは最新モデルではなく、さらに選択肢が非常に限られています。具体的には、以下の制約があります。

  • ProやPlus、Ultraといった上位モデルの取り扱いなし。
  • ストレージは128GBのみ
  • 色の選択肢もなし(主にブラック)。

価格設定も問題です。トランプ・モバイルでのiPhone 14は489ドル、iPhone 15は629ドルで販売されています。これを他の市場と比較すると、以下のようになります。

  • Apple公式: iPhone 14の整備済み品はすでに販売終了。iPhone 15の整備済み品は529ドル(トランプ・モバイルより100ドル安い)。
  • Amazon: iPhone 14が305ドル、iPhone 15が429.99ドル
  • Best Buy: iPhone 14が327ドルから、iPhone 15が479.97ドルから。
  • Back Market: 最高状態の「プレミアム」グレードでも、iPhone 14は398ドル、iPhone 15は536ドル

これらの比較から、トランプ・モバイルのiPhoneが他社よりも顕著に高額であることが一目瞭然です。

Samsung Galaxyモデルについて

Samsung Galaxyシリーズに関しても、同様の傾向が見られます。トランプ・モバイルではGalaxy S23が369ドル、S24が459ドルで販売されており、Samsung公式の整備済み品よりは安価です。しかし、これも他社の販売価格と比べると割高感が否めません。

  • Amazon: Galaxy S23が249ドル
  • Best Buy: Galaxy S23が249ドル
  • Back Market: 最高状態のGalaxy S23が290ドル

iPhoneほどではないにせよ、Galaxyモデルも他の小売業者で購入する方が経済的です。

サービスの質と保証の欠如

価格設定に加えて、トランプ・モバイルの整備済み品の購入には、サービス面での不安が残ります。同社の製品ページからは、以下の重要な情報が不足しています。

  • 誰がこれらの電話を整備したのか不明。
  • 修理に純正部品が使用されているかどうかの保証がない
  • 「アメリカ国内で再生された」とは記載されているが、それ以上の詳細は不明。
  • 保証期間に関する明確な言及がない(Apple、Samsung、Back Marketは通常1年保証を提供)。

また、製品ページには「iPhone 14 Renewedをいち早く手に入れよう」(iPhone 14は3年前のモデル)といった古くなった情報や不正確な表現が見られるなど、全体的にずさんな印象を与えています。

結論

トランプ・モバイルが販売する整備済みiPhoneやSamsung Galaxyスマートフォンは、現在の市場価格と比較して著しく高価であり、保証や整備に関する情報も不十分です。T1 Phoneの到着を待っているユーザーであっても、現状ではトランプ・モバイル経由で整備済み端末を購入することは、賢明な選択とは言えないでしょう。


元記事: https://www.theverge.com/report/839123/trump-mobile-refurbished-iphones-galaxy-phones-apple-samsung