「Spotify Wrapped 2025」だけじゃない!今年の振り返りに使いたい「Wrapped」風サービス

はじめに:「Wrapped」ブームの背景

Spotifyの年間振り返り機能「Wrapped」は、個々のリスニング習慣をパーソナライズされた形で提供することで、絶大な人気を博しています。この成功は、多くの企業がユーザーの年間アクティビティや習慣を要約する、同様の「Wrapped」風サービスを展開するきっかけとなりました。この記事では、2025年に注目すべき、音楽ストリーミングサービスから学習アプリ、フィットネスアプリまで、多岐にわたるプラットフォームの振り返り機能を紹介します。

Amazon Music:「2025 Delivered」

Amazon Musicは、今年新たに「2025 Delivered」という年間振り返り機能を導入しました。この機能は、ユーザーのトップアーティスト、楽曲、ポッドキャストなどのリスニング統計をまとめて提供します。特筆すべきは、AmazonのバーチャルアシスタントAlexaを活用し、お気に入りのアーティストからの特別なメッセージが受け取れる点です。アプリのライブラリタブからアクセスでき、「トレンドセッター」(トレンドアルバムをいち早く聴いたユーザー)や「ヘッドライナー」(特定のアーティストのトップリスナー)といった新しいシェア可能なバッジも登場。また、各ユーザーに合わせてデザインされた「音楽フェスティバル」をテーマにしたシェアカードも提供されます。

Apple Music:「Replay 2025」

Apple Musicの「Replay」機能は2019年に初登場し、トップ楽曲、アーティスト、アルバム、ジャンル、プレイリスト、そして総再生時間や再生回数などのインサイトを提供します。ソーシャルメディアでの共有も可能で、年末には視聴覚的なハイライトリールも楽しめます。2025年版の「Replay」では、新しいアーティストを発見する「Discovery」セクション、毎年聴き続けるアーティストを示す「Loyalty」セクション、そして再び聴き始めたアーティストをフィーチャーする「Comebacks」セクションが追加されました。さらに、Apple Booksユーザー向けには、読んだ本やオーディオブックをまとめた「Year in Review」も利用できます。

Deezer:「My Deezer Year」

Deezerの年間振り返り「My Deezer Year」は、トップソング、ジャンル、最も聴いたアルバム、お気に入りのアーティストなど、一年の音楽消費状況を要約します。今年のバージョンでは、ビジュアルが楽しい「ロマンティックコメディ」テーマを採用。加えて、お気に入りのジャンルやアーティスト、3曲を選んで友達と共有し、音楽の趣味がどれだけ一致するかを試せるクイズ機能も加わりました。

SoundCloud:「SoundCloud 2025 Recap」

SoundCloudは「SoundCloud 2025 Recap」を公開し、トップ5アーティスト、アルバム、トラック、ムードの概要を提供します。総リスニング時間や、最も再生された50曲のプレイリストも含まれます。さらに、「Music Doppelgänger」機能では、フォローしているプロフィールから最も音楽の趣味が合うユーザーを見つけ出すことができます。

YouTube MusicとYouTubeの振り返り

YouTube Musicの「Recap」機能は、トップ5アーティスト、楽曲、ムード、ジャンル、アルバム、プレイリストをハイライトするパーソナライズされた体験を提供します。最長リスニング期間や年間総リスニング時間も表示されます。今年の目玉は、AIを活用した「Ask Music」機能で、「一年間でリスニングはどのように変化しましたか?」といった質問ができます。

また、動画共有プラットフォームのYouTube自体も「Recap」機能を導入し、2025年に最も視聴された動画やチャンネル、興味、そして視聴習慣の変化を振り返ることができます。ユーザーは視聴傾向に基づいて性格タイプに分類される機能もあります。

Tidal:ミニマリストなアプローチ

Tidalは、他の音楽ストリーミングサービスとは異なり、トップアーティスト、トップトラック、月間リスニング時間といった主要な統計に焦点を当てたミニマリストな振り返りを提供します。トップ5アーティストと楽曲をハイライトするシェア可能なカードや、最も再生された曲を集めたカスタムプレイリストも利用可能です。

音楽以外のプラットフォームにも広がる「Wrapped」風体験

  • Duolingo: 言語学習アプリDuolingoの「Year in Review」は、獲得XPの合計、最長連続記録、学習スタイルなど、10ページにわたる要約を提供します。
  • Netflix Wrapped(Kapwingツール): Netflixは公式なWrapped機能を提供していませんが、動画編集会社Kapwingが開発したツールを使えば、Netflixの視聴データから「最もビンジ視聴した日」や総視聴時間などの統計を得ることができます。
  • Wrapped for TikTok(Bennett Hollsteinツール): TikTokも公式の年間振り返りは提供していませんが、Bennett Hollstein氏が開発したツールを使えば、TikTokのデータをエクスポートし、総視聴動画数、総視聴時間、そして「Interaction Monster」のようなエンゲージメントペルソナを確認できます。
  • Twitch: Twitchは、視聴者と配信者の両方に対し、最も視聴したクリエイターや総視聴時間などのインサイトを提供する年間サマリーを提供しています。
  • Reclaim(カレンダーアプリ): このカレンダーアプリは、社内外の会議数、集中作業時間、休憩時間、自動スケジュールされた会議数、最も忙しかった月、そして仕事の性格タイプを振り返る機能を提供します。
  • Hevy Workoutアプリ: ワークアウトアプリHevyの年間振り返りでは、年間のワークアウト数、トップエクササイズ、総持続時間、総持ち上げ重量、完了セット数などが表示され、挙げた重量を航空機と比較するユニークな視点も提供されます。

12月上旬の時点では、さらに多くの企業が年間振り返り機能を発表する可能性があります。過去にはCircleback、Goodreads、Eight Sleep、Hulu、Pandora、PlayStation、Mastodon、Reddit、Strava、Tinder、Xbox、さらにはAldiといった多様なサービスが同様の機能を提供してきました。


元記事: https://techcrunch.com/2025/12/06/spotify-wrapped-2024-is-almost-here-its-time-to-explore-all-the-copycats/