AmazonのAIアシスタント「Alexa+」がショッピング機能を大幅強化:配送追跡、直前追加、ギフト提案など

はじめに: Alexa+の進化するショッピング体験

Amazonは、AIアシスタント「Alexa+」に新たなショッピング機能を米国およびカナダで導入しました。これは、ユーザーがEchoスマートスピーカーをショッピングに活用することを促進するための戦略的な動きです。これまでEchoデバイスの利用者が音声アシスタントを購買活動にあまり利用していなかったという課題に対し、Amazonは「Alexa+」を通じて、よりシームレスでパーソナライズされたショッピング体験の提供を目指しています。

新機能「ショッピングエッセンシャルズ」の詳細

特に注目されるのは、Echo Show 15および21などの画面付きEchoデバイス向けの「ショッピングエッセンシャルズ」体験です。このダッシュボードでは、Amazon利用者が以下のことが可能になります。

  • リアルタイム配送追跡: 注文した商品の現在地をリアルタイムで確認。
  • 最近の注文情報: 過去の注文履歴を一覧表示。
  • 日用品の再注文リマインダー: 消費パターンに基づいて、補充が必要な日用品を通知。
  • ショッピングリストと保存アイテムの表示: 買い物リストや保存した商品を簡単に確認・管理。

この画面を通じて、ユーザーはさらに多くの商品を閲覧し、直接カートに追加してチェックアウトできるようになります。アクセス方法は「Alexa, where’s my stuff?」または「Open Shopping Essentials」と話しかけるだけ。今後、ショッピングウィジェットもホーム画面に追加可能になる予定です。

利便性を高めるその他の追加機能

今回のアップデートでは、「ショッピングエッセンシャルズ」以外にもユーザーの利便性を高める複数の機能が追加されました。

  • 注文への直前追加機能: 商品が倉庫を出る直前まで、既存の配送予定に商品を追加できるようになります。これはAmazonの小売ウェブサイトやアプリに最近導入された機能がAlexa+にも拡張された形です。
  • パーソナライズされたギフト提案: 誰へのギフトか、どのような機会かをAlexa+に伝えることで、画面に合わせた商品候補が表示されるようになります。

Amazonの戦略とユーザーの反応

Amazonはこれまでにも、Alexa+をより強力なショッピングアシスタントにするため、自動ディール追跡や自動購入などの機能に取り組んできました。例えば、カート内の商品が特定の価格を下回った際にアラートを送信したり、自動購入設定があれば目標価格に達した時点で自動的に注文を行うといった機能です。

現在、「Alexa+」は「数千万人」の顧客に利用されており、Amazonによると、AI非搭載の旧インターフェースに戻したユーザーの割合は「非常に低い一桁台」に留まっているとのこと。これは、新機能がユーザーに概ね受け入れられていることを示唆しています。


元記事: https://techcrunch.com/2025/12/09/amazon-adds-delivery-tracking-last-minute-adds-gift-ideas-to-alexa/