Amazon、インドに2030年までに350億ドルを追加投資、総投資額は750億ドルへ

Amazon、インドへの投資を大幅拡大

Amazonは10日、2030年までにインドに350億ドル(約5.1兆円)の追加投資を行うと発表しました。これにより、同国におけるAmazonの総投資額は、これまでの約400億ドルと合わせて約750億ドル(約10.9兆円)に達する見込みです。この大規模な投資は、インドにおける小売およびクラウド事業のさらなる拡大を目的としています。

投資の目的と期待される効果

今回の追加投資は、インドの小規模ビジネスのデジタル化を推進し、Amazonの物流およびオペレーション基盤を強化するために使用されます。具体的な目標として、2030年までに最大1,500万の小規模ビジネスにAIアクセスを提供し、直接的、間接的、誘発的、季節的なものを含め、100万人の雇用を創出することを目指しています。Amazonはこれまでにもインドに約400億ドルを投資しており、2023年には2030年までに150億ドルを投資すると発表していました。このうち127億ドルは、Amazon Web Services(AWS)を通じたクラウド事業向けに割り当てられています。

ビッグテックにとってのインド市場の重要性

インドは、10億人を超えるインターネットユーザーと数億人のスマートフォンユーザーを擁する巨大な人口を背景に、ビッグテック企業にとって極めて重要な市場となっています。Amazonの発表に先立ち、Microsoftは2029年までにインドに175億ドルを投資すると表明し、GoogleもAIハブとデータセンターインフラの構築に150億ドルを投じる計画を公表しています。また、OpenAI、Anthropic、PerplexityなどのAI企業も、新たなインターネットユーザー層と急速に成長する開発者コミュニティに魅力を感じ、インド市場への関心を高めています。Amazonの国際ストア担当シニアVPであるラッセル・グランディネッティ氏は、「インドで起こっていることは、 inevitably 世界中のビジネス運営の一部となるだろう」と述べています。

激化する競争とAmazonの優位性

インド市場においてAmazonは、Walmart傘下のFlipkart、Meesho、そしてSwiggyのInstamart、ZomatoのBlinkit、Zeptoといったクイックコマース企業など、強力な競合他社と激しい競争に直面しています。これらの競合は急速に拡大し、都市部の消費者層をターゲットにしています。しかし、Amazonは巨大な物流ネットワークと170万を超える販売者を抱えることで、市場において規模の優位性を享受しています。Amazonの新興市場担当シニアVPであるアミット・アガーワル氏は、「インドはAmazonにとって最大の長期的な機会の一つであり続ける」と強調しました。


元記事: https://techcrunch.com/2025/12/10/amazon-to-invest-additional-35b-in-india-by-2030-taking-total-planned-spending-to-75b/