Unacademy、評価額が85%急落し5億ドル未満に M&A交渉を認める

インドEdTech大手Unacademy、評価額が85%急落

かつてインドの著名なEdTechスタートアップとして名を馳せたUnacademyは、創業者のGaurav Munjal氏が評価額が5億ドル未満にまで急落したことを明らかにし、M&A交渉中であることを確認しました。これは、パンデミック期に35億ドルのピークに達した評価額から、わずか3年で85%も減少したことになります。

市場環境の激変と競争の深化が背景に

Unacademyの評価額急落の背景には、パンデミック後の市場環境の激変があります。ロックダウン中にオンライン学習が活況を呈したEdTech業界は、学生が対面授業に戻るにつれて需要が縮小しました。Munjal氏は、過去3年間を「人生で最も困難な時期」と表現し、需要の縮小、競争の激化、そして価格戦略におけるイノベーションの欠如が業績悪化を招いたと述べています。

EdTech業界全体を見ても、Unacademyの状況は孤立していません。かつてインドで最も価値のあるスタートアップだったByju’sは、評価額が実質的にゼロになり、昨年9月には破産手続きに入りました。一方で、Physics Wallahのような競合他社は収益を上げ、最近では株式市場に上場するなど、対照的な動きを見せています。

抜本的な事業再編と新たな取り組み

Unacademyは過去2年間、この厳しい状況を乗り越えるため、抜本的な事業再編を進めてきました。年間経費は2022年の約140億ルピー(約1億5,570万ドル)から、今年は17億5,000万ルピー(約1,950万ドル)未満にまで大幅に削減されました。これには、人員削減、マーケティング費用の大幅なカット、そしてコアとなるサブスクリプションビジネスへの再集中が含まれます。

Munjal氏はまた、Duolingoに似たゲーム化されたアプローチを採用したAIベースの語学学習アプリ「AirLearn」に注力していることも明らかにしています。この新たな動きは、一部の投資家との間に摩擦を生んでいるとも報じられています。

今後の展望:M&A交渉の行方

PitchBookによると、Unacademyはこれまでに13回の資金調達ラウンドで約8億5,430万ドルを調達しており、SoftBank、Tiger Global、General Atlantic、Peak XV Partnersなどの大手投資家が名を連ねています。最近では、ライバルであるUpGradがUnacademyを3億ドルから4億ドルで買収する交渉を進めているとの報道もあり、同社の今後の動向が注目されます。


元記事: https://techcrunch.com/2025/12/10/unacademys-founder-says-startup-is-now-worth-less-than-500m-confirms-ma-talks/