On Meが600万ドルを調達:ギフトカード業界に新風
元Googleの従業員によって設立されたデジタルギフトカードスタートアップ「On Me」は、シードラウンドで600万ドルを調達したと発表しました。この資金は、乗馬レッスン、ワインテイスティング、テーマパーク旅行といった新たなギフトカテゴリーの拡大に充てられる予定です。
「On Me」とは?:興味・関心で贈るデジタルギフト
On Meは、従来の特定の小売店に限定されたギフトカードとは一線を画し、ユーザーの興味・関心に基づいてカテゴリー分けされたデジタルギフトカードを提供するモバイルファーストのプラットフォームです。現在、テニス、ランニング、読書、キャンプ、ガーデニング、ゲーム、コンサートなど、
72の多岐にわたるカテゴリーが用意されており、受け取った人が自由に商品や体験を選べる柔軟性が特徴です。例えば、テニス好きの友人には、WilsonやOn、Princeなどの人気ブランドのウェアやギアに使えるデジタルカードを贈ることができます。
さらに、ギフトカードにはビデオメッセージ、写真、GIFを添付することができ、パーソナライズされた体験を提供します。On Meは、ウェブサイトの他、iOSおよびAndroidアプリを通じて利用可能です。
環境問題への配慮と市場の可能性
On MeのCEO兼共同創設者であるダラフ・ミーニー氏は、従来のプラスチック製ギフトカードが抱える環境問題に警鐘を鳴らしています。国際カード製造業者協会(ICMA)の報告によると、毎年約300億枚のプラスチックカードが世界中で製造され、その70%以上が6ヶ月以内に廃棄されているとのこと。これは推定5300万トンのプラスチック廃棄物につながっています。
On Meのデジタルカードは、こうした環境負荷を軽減するソリューションとしても注目されており、Apple PayやGoogle Walletとも連携しています。
今後の展望と成長
世界のギフトカード市場は、2030年までに2.3兆ドル規模に達すると予測されており、On Meはこの成長市場において有利な位置にいると考えています。同社は、立ち上げ以来すでに250万ドル以上のギフトを仲介し、26,000人以上のユーザーを獲得。毎月50%の成長を記録しています。
今回のシードラウンドはNFXが主導し、Lerer HippeauとFocalも参加しました。On Meは、プラットフォームのローンチから1年後に今回の資金調達を成功させており、その前にはプレシードラウンドで170万ドルを調達しています。
元記事: https://techcrunch.com/2025/12/11/on-me-raises-6m-to-shake-up-the-gift-card-industry/
