Lightspeedが過去最高の90億ドルを調達
ベンチャーキャピタル大手のLightspeed Venture Partnersは、月曜日に合計90億ドル(約1兆3500億円)の新規資金調達を発表しました。これは同社25年の歴史の中で過去最大の資金調達額となります。この巨額な資金は、特に資本集約型であるAI企業への大規模な投資を継続するための基盤となります。
厳しい市場環境下での大規模調達
2021年のバブル期に急増したVC投資が多くのファームで期待通りのリターンを生み出せなかったことを受け、年金基金や政府系ファンドなどのリミテッドパートナー(LP)は、実績のある一部の有力ファームに資金を集中させる傾向を強めています。このような厳しい市場環境の中で、Lightspeedの記録的な資金調達は特に注目に値します。IPOに至る企業が少ない中、Lightspeedは最近公開市場にデビューしたRubrik、Netskope、Navanといった企業に早期から投資していました。
AI分野への注力と成功実績
Lightspeedは、AI分野への重点的な投資を明確に打ち出しており、これまでにAnthropic、xAI、Databricks、Mistral、Glean、Abridge、Skild AIを含む165社のAIネイティブ企業を支援してきたと主張しています。特に、LLM(大規模言語モデル)開発企業であるAnthropicに対しては、昨年9月に同社の130億ドルの投資ラウンドを共同で主導し、10億ドルの大規模な出資を行っています。
ファンドの内訳と市場の動向
今回調達された90億ドルの資金は、6つのファンドに分散されます。その中には、最も成長著しいポートフォリオ企業への追加投資に特化した33億ドル規模のオポチュニティファンドも含まれています。
他の主要VCファームも近年大規模な資金調達を行っており、Founders Fundは今年、成長ファンドとして46億ドルを調達し、General CatalystとAndreessen Horowitzも2024年にそれぞれ80億ドルと72億ドルを確保しています。一方で、PitchBookのデータによると、2025年は過去10年間でVCファンドの資金調達完了件数が最も少なくなる見込みであり、若くて小規模なVCファームは新規資金の誘致に苦戦している状況が浮き彫りになっています。
元記事: https://techcrunch.com/2025/12/15/lightspeed-raises-record-9b-in-fresh-capital/
