LG、2026年にマイクロRGB evo TVでRGB LED市場に参入を発表

はじめに:LGがマイクロRGB evo TVで新境地を開拓

LGが2026年に初のフラッグシップRGBテレビを発表し、RGB LED市場に本格参入することが明らかになりました。同社の「LG Micro RGB evo TV」は、すでにCES 2026 Innovation Awardを受賞しており、業界の注目を集めています。発売は2026年で、米国での価格は後日発表される予定ですが、100インチ、86インチ、75インチの3つのサイズ展開が予定されています。

革新的な技術と性能

Micro RGB evo TVには、LGのハイエンドOLEDディスプレイに通常搭載されるアップグレードされたAlpha 11プロセッサが採用されます。これにより、優れた画像処理能力が期待されます。さらに、Intertekによる認証を受けており、BT.2020、DCI-P3、Adobe RGBの色域を100%カバーするという驚異的な色再現性を実現しています。記事では、最も明るいハイライトでは5,000ニト以上に達する可能性が示唆されており、これまでのディスプレイ技術を凌駕する明るさが期待されています。

マイクロRGB技術の理解:MicroLEDとの違い

ここで重要なのは、マイクロRGB技術がマイクロLEDとは異なる点です。マイクロLEDは、各ピクセルに微細な赤、緑、青のLEDを使用するのに対し、LGの(および他社の)RGB技術は、赤、緑、青のLEDクラスターを使用し、複数のピクセルに光を供給します。これらのLEDは非常に小さいものの、「マイクロ」RGB TVは依然としてカラーフィルターを必要とし、個々のピクセルに色を正確に生成します。この技術は、色域の広さと色の純度を向上させるものです。

加速するRGB TV市場の動向

2026年は「RGB TVの年」となる兆候が見られます。HisenseはCES 2025で116インチの116UXを発表し、Samsungも昨年8月に115インチのMicro RGB TVを発売しました。さらに、Sonyは2026年初頭にTrueRGB TVをリリースする予定であり、TCLも中国市場向けに2つのRGB TVモデルを発表しています。Samsungの関係者は「マイクロRGBにはエキサイティングな未来がある」と述べており、LGの参入がこの競争をさらに激化させることは確実です。

消費者への影響と今後の展望

これまでのRGB TVは、非常に大型で数万ドルもする高価なものが多く、一般家庭には手が届きにくいものでした。しかし、LGが提供する75インチのような小型サイズモデルの登場は、市場に大きな変化をもたらす可能性があります。競争の激化と小型化により、RGB TVの価格がより手頃な水準に下がり、より多くの消費者がこの次世代ディスプレイ技術を享受できるようになることが期待されます。


元記事: https://www.theverge.com/news/844885/lg-micro-rgb-evo-led-tv-ces-2026