Crunchyroll、無料プラン廃止後数週間で価格を再引き上げ:アニメストリーミング市場の統合が加速

有料プランが最大20%値上げ

アニメストリーミングサービスのCrunchyrollは、無料視聴プランを廃止してからわずか数週間で、月額サブスクリプション料金を最大20%引き上げることを発表しました。これは、過去6年間で数度目の値上げとなり、アニメファンにさらなる負担を強いる形となります。

ソニーは2020年にAT&TからCrunchyrollを買収。当時、Crunchyrollは300万人の有料会員と1億9700万人の無料会員を抱えていました。ソニー傘下に入って以来、同社は競合のFunimationをCrunchyrollに統合し、2024年4月にはFunimationを閉鎖。これにより、Funimationのユーザーが保有していたデジタルライブラリも利用不可となるなど、物議を醸す変更を続けてきました。

新料金プランの詳細と提供機能

今回の値上げにより、各有料プランの価格は以下の通り変更されます。

  • Fanプラン:月額8ドルから10ドル
  • Megaプラン:月額12ドルから14ドルへ(最大4台同時視聴可能)
  • Ultraプラン:月額16ドルから18ドルへ(最大6台同時視聴、Crunchyroll Mangaアプリへのアクセスを含む)

既存の加入者には3月4日以降に新料金が適用され、新規加入者には直ちに新料金が適用されます。Crunchyrollは、今回の値上げが「ファンにこれまで以上に多くのものを提供するため」と説明しており、新機能として10代向けプロフィールとPIN保護、複数プロフィール、OP/EDスキップ機能、デバイス互換性の拡大などを挙げています。

アニメストリーミング市場の統合とソニーの戦略

今回の価格改定は、ストリーミングサービス市場における統合の加速と、ソニーのアニメ事業戦略を如実に示しています。Funimationの閉鎖後、海外のアニメストリーミング市場ではCrunchyrollが40%、Netflixが42%を占め、両社で82%ものシェアを握る寡占状態となっています。

Varietyによると、Crunchyrollの会員数は2012年の500万人から2024年には1,500万人以上に増加しており、ソニーはCrunchyrollが収益を上げていることを確認しています。Bernstein Researchのアナリストは、2024年第3四半期におけるCrunchyrollの利益率が8%であり、2027年までにはこれが2倍以上になると予測しています。ソニーは最近、アニメ制作会社Aniplexを通じて競合のEgg Firmを買収するなど、さらなる事業拡大を進めています。

高まるユーザーの不満と今後の展望

無料プランの廃止、競合の吸収、そして度重なる値上げは、Crunchyrollの加入者の不満をさらに募らせる可能性があります。業界の統合が進むことで、ユーザーは高い料金を支払いながらも、選択肢の減少に直面するリスクがあります。ストリーミングサービス間の合併や買収が続く現状は、消費者にとって機能やコンテンツの充実という希望と同時に、価格上昇や選択肢の縮小という懸念ももたらしています。


元記事: https://arstechnica.com/gadgets/2026/02/streaming-service-crunchyroll-raises-prices-weeks-after-killing-its-free-tier/