米司法省、エプスタイン関連ファイル公開で重大な編集ミス:裸の画像と被害者の実名が流出

はじめに:米司法省、エプスタイン関連ファイルを公開も問題発生

米司法省(DOJ)は、2023年12月19日の締め切りを1ヶ月以上過ぎたものの、ジェフリー・エプスタインの関連ファイルを公開しました。しかし、この公開された文書には、数百に及ぶ編集ミスが含まれていることが複数の報道機関によって指摘されています。特に問題視されているのは、被害者の裸の画像や実名が適切に編集されずに公開された点です。

裸の画像と被害者の実名が流出

ニューヨーク・タイムズの報道によると、公開されたファイルには「個人的な写真コレクションの一部と思われる約40枚の未編集の裸の画像」が含まれていました。これらの画像には少なくとも7人の異なる人物が写っており、エプスタインの私有島や寝室で撮影されたと見られています。写真に写っていた人物が未成年であったかは不明ですが、404 Mediaは、これらの画像が公開後少なくとも丸一日オンライン上に掲載されていたと報じています。

ウォール・ストリート・ジャーナルは、公開された文書には被害者のフルネームが含まれており、特に「公に身元を明かしていない多くの被害者、またはエプスタインによって虐待された際に未成年であった被害者」の名前が明らかになったと指摘しています。レビューの結果、47人の被害者のうち43人のフルネームが未編集のまま残されており、一部の女性の名前はファイル内で100回以上出現していました。さらに、数十人の未成年被害者のフルネームや自宅住所といった個人特定情報も公開され、容易に追跡可能な状態になっていたとのことです。エプスタインの被害者であるアヌーシュカ・デ・ジョージア氏は、自身の運転免許証の画像を含む個人情報が公開されたことを知り、司法省に連絡を取ったと報じられています。

米司法省の釈明と被害者側の反応

米司法省は、今回の問題を受けて「追加の個人特定情報の編集」と「性的な性質の画像の編集」を行っていると発表しました。また、DOJの広報担当者は、公開された数百万ページのうち、未編集の被害者特定情報が見つかったのは「0.1%に過ぎない」と説明しました。しかし、この数字は後に副司法長官によって「0.001%」と訂正され、混乱を招いています。DOJは、議会が設定した期限を遵守するため「合理的な努力は尽くした」と主張していますが、広範な編集ミスが発生したことについては言及しています。

一方、エプスタイン事件の被害者弁護士であるブラッド・エドワーズ氏は、ABCニュースに対し、公になっていなかった多くの被害者から「自身の名前が公衆の目に晒された」という連絡が殺到していると語り、今回の事態を「数千もの間違い」と厳しく批判。「司法省は一時的に公開を停止し、問題を修正すべきだ」と主張しました。

また、被害者の一人であるアニー・ファーマー氏は、「裸の画像が世界中でダウンロード可能な状態で公開されるというのは、被害者を保護しない最もひどい方法だ」と述べ、司法省の対応を非難しました。エドワーズ弁護士らは、公開前に350人の被害者リストを司法省に提供していたにもかかわらず、基本的なキーワード検索による確認も行われなかったと指摘し、司法省が被害者に膨大なファイルの中から自身の情報を見つけ出し、編集を要求する負担を課している状況を批判しています。

ITニュースとしての重要性

今回の事件は、大規模な情報公開におけるデジタルデータ管理の脆弱性と、個人情報保護の重要性を改めて浮き彫りにしました。高度なIT技術が利用される現代においても、機密性の高い文書の適切な編集と公開プロセスの確立は不可欠です。AIや自動化ツールが進化する一方で、最終的なチェック体制や、緊急時の対応プロトコルが不十分であったことが、重大なプライバシー侵害を引き起こす結果となりました。特に、被害者情報という極めてデリケートなデータを扱う際には、技術的な側面だけでなく、倫理的、法的側面からの厳格なガバナンスと、徹底した品質管理が求められます。


元記事: https://arstechnica.com/tech-policy/2026/02/doj-released-epstein-files-with-dozens-of-nudes-and-victims-names-reports-say/