Spotify、週間リスニング統計機能でユーザーデータ透明性を向上

Spotifyが週間リスニング統計機能を導入

音楽ストリーミング大手Spotifyは、ユーザーが自身のリスニング習慣をより詳細に把握できる新機能「Listening stats(リスニング統計)」の提供を開始しました。これまでユーザーは、自身の音楽視聴傾向を知るためにLast.fmのような外部サービスに連携するか、年に一度発表される「Wrapped」を待つ必要がありました。しかし、この新機能により、毎週のリスニングデータが直接アプリ内で確認できるようになります。

新機能「Listening stats」の詳細

「Listening stats」では、特定の週におけるトップアーティストトップソングが一覧で表示されます。さらに、マイルストーン達成、新たな楽曲の発見、ファンとしての特別な瞬間など、ユニークなハイライトも提供されます。ユーザーはこれらの統計情報をInstagramやWhatsApp、またはSpotifyアプリ内の新メッセージ機能を通じて友人と共有することが可能です。

また、統計ページには、現在のリスニング傾向に基づいて、ユーザーが気に入る可能性のある楽曲や次に聴きたい曲を提案するプレイリスト作成オプションも用意されています。この機能へのアクセスは簡単で、プロフィール画像をタップし、「Listening stats」タブを選択するだけです。

本機能は現在、60カ国以上の無料およびプレミアムユーザー向けに順次展開されています。

データプライバシーと共有に関する考察

この新機能は、ユーザーが自身のデータにアクセスし、理解を深めるための透明性を高める一歩と評価できます。自身のリスニング習慣がどのように集計されているかを毎週確認できることは、データに対するユーザーの意識を高めることにも繋がります。

一方で、統計情報をソーシャルメディアやメッセージングアプリで共有する機能は、ユーザーのプライバシーに関する考慮事項を伴います。共有する情報の内容と範囲について、ユーザー自身が意識的に選択することが重要です。Spotifyは、ユーザーが自身のデータをどのように共有するかについて、明確なコントロールを提供していると見られます。

年間まとめ「Wrapped」との関係

Spotifyは、年末恒例のパーソナライズされた年間まとめ「Wrapped」の提供を今後も継続すると述べています。Wrappedは、ユーザーが自身の年間リスニング傾向を振り返り、友人と共有する人気の機能です。

週間統計機能の導入により、ユーザーはより頻繁に自身のリスニングパターンを把握できるようになりますが、これにより年末のWrappedで得られる「驚き」の要素が薄れる可能性も指摘されています。しかし、より詳細なデータへのアクセスは、多くのユーザーにとって歓迎される変化となるでしょう。


元記事: https://techcrunch.com/2025/11/06/spotify-now-lets-you-see-weekly-listening-stats/