ChatGPTのグループチャット機能が全世界へ
OpenAIは2025年11月20日(木)、ChatGPTのグループチャット機能をグローバルに展開すると発表しました。この機能は、無料、Go、Plus、Proの全てのプランのユーザーが利用可能となります。これにより、ChatGPTは単なる1対1のアシスタントから、友人、家族、同僚が共同で計画を立て、作成し、意思決定を行えるプラットフォームへと進化します。
OpenAIは、このグループチャットが旅行の調整、文書の共同執筆、議論の解決、共同研究などに活用されることを期待しています。ChatGPTが検索、要約、比較といった役割を担い、ユーザー間の共同作業をサポートします。
機能の詳細と参加条件
グループチャットには最大20人まで参加できます。参加者は招待を受け入れる必要があります。グループチャットを開始するには、ユーザーは人物アイコンをタップして参加者を追加するか、リンクを共有します。参加者は全員、名前、ユーザー名、写真を含む簡単なプロフィールを設定するよう求められます。
特筆すべきは、既存のチャットに誰かを追加すると、新しい会話が作成され、元のチャットは変更されない点です。これは、意図しない情報共有を防ぐための重要な設計であり、プライバシー保護の一環と考えられます。
プライバシーへの配慮とセキュリティ上の示唆
OpenAIは、個人の設定と記憶は各ユーザーにプライベートに保たれると明言しています。これは、グループチャット環境下においても、ユーザー個人のデータが他の参加者と共有されることがないという、プライバシーに関する重要な保証です。しかし、共同作業の性質上、グループチャット内で共有される情報自体は参加者全員がアクセス可能になるため、ユーザーは共有するコンテンツについて慎重になる必要があります。
ChatGPTは、グループ会話中にいつ発言し、いつ静観すべきかを認識しているとされています。ユーザーが「ChatGPT」をタグ付けすると、ChatGPTが応答する仕組みです。また、ChatGPTは絵文字でメッセージに反応したり、プロフィールの写真を参考にしたりすることも可能です。
今後の展望
今回のグループチャット機能の導入は、OpenAIがChatGPTを単なるチャットボットから、より社会的なプラットフォームへと転換させるための最新の一歩となります。OpenAIは、グループチャットがChatGPTを単一ユーザー体験から共同作業環境へと変える始まりに過ぎないと考えており、「将来的には、ChatGPTが実際のグループ会話でより積極的な役割を果たし、人々の計画、作成、行動を支援するようになる」と述べています。
この発表は、GPT-5.1のInstantおよびThinkingバージョンのリリースから2週間も経たないうちに行われました。また、9月にはユーザーが自分や友人の動画を生成してTikTok風のアルゴリズムフィードで共有できるソーシャルアプリ「Sora」もリリースされています。AIの進化がもたらす利便性の向上と同時に、データプライバシーとセキュリティへの継続的な注意が求められるでしょう。
元記事: https://techcrunch.com/2025/11/20/chatgpt-launches-group-chats-globally/
