Find Your Grind、シリーズAで500万ドルを調達
学生が独自のキャリアパスを探求するためのプラットフォームを提供するFind Your Grindは、シリーズAラウンドで500万ドルを調達したことを発表しました。これにより、同社の総資金調達額は800万ドルに達しました。このラウンドはEcho Investment Capitalが主導し、創設者ニック・グロス氏の投資会社Gross Labsも参加しています。今回の資金調達は、全米での「キャリアレディネス」プログラムの拡大に充てられる予定です。
設立の背景とミッション
Goldfingerの元ドラマーであるニック・グロス氏は、自身の音楽キャリアを通じて、若者が情熱を追求できるよう支援することの重要性を痛感しました。彼は、従来の学校教育では強調されないポップパンクバンドのメンバー、コンテンツクリエーター、ソーシャルメディアマネージャー、プロeスポーツ選手といったオルタナティブな職業を、自身のプラットフォームで紹介しています。
グロス氏はTechCrunchに対し、「若者は急速に変化する労働世界に足を踏み入れようとしています。多くの学生は、自分が誰で、何を望み、卒業後の次の一歩をどう踏み出すかという強い感覚なしに社会に出ていきます。Find Your Grindは、どのようなキャリアがあるかだけでなく、彼らの強み、興味、将来のビジョンに合った道を探求するためのツールを提供します」と語っています。
変化するキャリア観とプラットフォームのアプローチ
従来のキャリアガイダンスは、しばしば給与や昇進に焦点を当てがちですが、これは新世代が直面する急速に進化する雇用市場とは乖離していると感じられています。World Economic Forumの予測によると、2030年には約9200万の職が存在しなくなると言われています。Find Your Grindは、このような状況において、個人の価値観や望むライフスタイルに合致するキャリアを選択する上での感情的な側面を重視しています。
同社のプラットフォームは、以下の4つの主要なコンピテンシーに焦点を当てています。
- 自己認識
- キャリア認識
- 社会認識
- 行動認識
また、学生は「ライフスタイル評価」を受けることで、自身の好みに基づいた3つのライフスタイルパス(例:エンターテイナー、クリエーター、ヒューマニタリアン)を特定できます。さらに、Tony Hawk、Tony Hoffman、will.i.amなどの著名なメンターが自身のキャリア経験や成功への道のりについて実践的なアドバイスを提供するビデオやインタラクティブなレッスンも提供されています。AIを活用した「リフレクティブコーチ」は、パーソナライズされたフィードバックを提供し、学生がより深い洞察を得ることを促します。
今後の展望
Find Your Grindは、ライフスタイルフェアなどの労働力開発イニシアチブも実施しており、学生に実社会での経験を提供しています。現在、オクラホマシティで最初のプログラムを展開し、地元の学校やトレーニングセンターと協力して、学生が自身のライフスタイルの好みに合った地元の仕事の機会を発見できるよう支援しています。
同社は将来的に、さらに多くの都市でプログラムを開始する計画です。これまでにFind Your Grindは10万人以上の学生を支援しており、グロス氏は「100万人以上の学生がプラットフォームに参加し、より将来に備えた状態になることを願っています」と述べています。
