概要
ドナルド・トランプ・ジュニア氏がパートナーを務めるベンチャーキャピタル(VC)ファーム「1789 Capital」が支援するレアアース磁石のスタートアップ「Vulcan Elements」が、米国防総省から6億2000万ドル(約910億円)の契約を獲得しました。これは、国防総省の戦略資本室が締結した契約としては過去最大規模となります。
契約の詳細
TechCrunchの報道によると、この契約は米国政府と「ReElement Technologies」との14億ドル規模の提携の一部であり、国内の磁石供給を拡大・強化することを目的としています。Vulcan Elementsは、1789 Capitalから約3ヶ月前に投資を受けたと報じられています。また、同社は今年8月にはAltimeter Capitalが主導する6500万ドルのシリーズA資金調達を発表していました。
背景と関連性
ドナルド・トランプ・ジュニア氏は2024年に1789 Capitalのパートナーに就任しました。Financial Timesの報告によれば、今年だけでも1789 Capitalが支援する少なくとも4社が政府契約を獲得しています。同ファームは、政府への技術供給で実績のある「SpaceX」や「Anduril」などの企業にも投資を行っています。
政治的影響と否定
この契約は、ドナルド・トランプ・ジュニア氏のVCファームが支援する企業であることから、政治的な注目を集めています。しかし、Vulcan Elements側はFinancial Timesに対し、トランプ・ジュニア氏が契約交渉に関与したことを否定しており、トランプ・ジュニア氏の広報担当者も同様に「1789 Capitalのポートフォリオ企業のために政府との交渉には一切関与していない」と述べています。
