急成長を続けるリーガルAIスタートアップ「Harvey」が80億ドル評価に
リーガルAIスタートアップのHarveyは、Andreessen Horowitz主導の資金調達ラウンドを完了し、企業評価額が80億ドルに達したことを発表しました。このラウンドで同社は1億6000万ドルを調達。今年に入ってから急速な評価額の上昇を見せており、わずか数ヶ月前には50億ドル評価で3億ドル、さらにその数ヶ月前には30億ドル評価で3億ドルを調達していました。
主要な投資家には、EQT、WndrCo、Sequoia、Kleiner Perkins、Sarah GuoのConviction、そしてElad Gilといった著名なVCが名を連ねています。
法律業界におけるAIの浸透とHarveyの市場優位性
言葉を基盤とする法律業界は、大規模言語モデル(LLM)の活用に最適な分野です。Harveyは、検索、要約、ドラフト作成といった領域でAI技術を適用し、法律専門家の業務を効率化しています。
同社は、具体的な数値を公表しなかったものの、9月には成長率と維持率の詳細を一部開示。TechCrunchに対して、8月には年間経常収益(ARR)が1億ドルを突破したことを明かしています。また、AmLaw 100にランクインするトップ法律事務所の50社を顧客に抱え、企業法務チームへのサービスも提供しており、その市場における地位を確固たるものにしています。
VCによる「キングメイキング」戦略が加速する市場
Harveyの急成長は、VCによる「キングメイキング」戦略の好例とも言えます。これは、巨額の資金をスタートアップに投入することで、その堅牢性を市場に知らしめ、法律事務所のような大手顧客が大型契約を結ぶことを促すという、自己実現的な予言を生み出すものです。2022年設立という比較的新しい企業でありながら、顧客獲得と、多数の法律事務所との連携によるAIの強化されたトレーニングにおいて、競合他社を大きく引き離している可能性があります。
長年の投資家であるElad Gil氏は、Harveyが「技術と市場での地位がまさに機能している」ため、AI市場のリーダーの一つとして真の成長を経験しているとコメントしています。
Sam Altmanへのコールドメールから始まったサクセスストーリー
Harveyの共同創業者兼CEOであるWinston Weinbergは、その創業の経緯について驚くべき話をTechCrunchに語っています。それは、家主・借家人間の法律に関する概念実証(PoC)から始まり、Sam Altmanへのコールドメールを送ったことだと言います。これがきっかけとなり、HarveyはOpenAI Startup Fundの最初の投資先のひとつとなり、以来、シリコンバレーの有力VCから寵愛を受ける存在となりました。
元記事: https://techcrunch.com/2025/12/04/legal-ai-startup-harvey-confirms-8b-valuation/
