Braveブラウザ、自動タスク向けエージェント型AIモードのテストを開始

Braveブラウザ、AIエージェントモードを導入

プライバシー重視のブラウザとして知られるBraveが、AIアシスタント「Leo」を活用した新たなAIブラウジング機能のテストを開始しました。この新機能は、ユーザーに代わって自動化されたタスクを実行することを目的としています。

AIエージェントモードの目的と機能

このエージェント型AIブラウジングモードは、自律的なウェブ調査、製品比較、プロモーションコードの発見、ニュースの要約といったタスクを支援するために設計されています。現在はテスト段階であり、Brave Nightlyバージョンを通じてアクセス可能です。デフォルトでは無効化されており、プライバシーを重視するBraveブラウザにとって、AIとユーザーの連携を強化する第一歩となります。

AI利用におけるリスクとBraveの対策

Braveは、エージェント型AIブラウジングが「本質的に危険」であり、主にプロンプトインジェクション攻撃やユーザーの意図の誤解釈の可能性から、重要な操作には使用すべきではないと強調しています。このリスクを軽減するため、新モードは以下の対策を講じています:

  • ユーザーのクッキー、ログイン情報、その他の機密データにアクセスできない、分離されたプロファイルで実行されます。
  • ブラウザの設定ページ、非HTTPSサイト、Chromeウェブストア、Braveのセーフブラウジングシステムによってフラグが立てられたサイトへのアクセスが制限されます。
  • すべての操作はタブで可視化され、危険な行為はユーザーに警告を発し、明示的な承認を求めます。

さらに、GoogleのGeminiエージェントモードと同様の「アライメントチェッカー」メカニズムによって監視されます。これにより、隔離された第2のモデルがエージェントの行動がユーザーの意図と一致するかを評価し、プライマリエージェントを標的とするプロンプトインジェクション攻撃の影響を受けないようになっています。また、Braveは特定のポリシーベースのルールをエンコードし、Claude Sonnetなどのプロンプトインジェクションを軽減するために訓練されたモデルを使用して、効果的な保護を提供します。

データプライバシーへの揺るぎないコミットメント

Braveの核となる価値であるデータプライバシーに関して、ベンダーは一切の妥協がないと述べています。システムは引き続き、広告/トラッカーブロッキングとノーログポリシーを維持し、ユーザーデータがAIモデルのトレーニングに使用されることはありません。

新モードのテスト方法

Braveの新しいエージェント型AIモードのテストに興味があるユーザーは、Brave Nightlyを通じてのみ行うことができます。「brave://flags」で「Brave’s AI browsing」フラグを有効にすることで、Leoのチャットボックスに新ブラウジングモードをアクティブ化するボタンが表示されます。テスターからのフィードバックは、専用のフィードバックページから提出でき、BraveはAIブラウジングに関する対象範囲内の提出物に対してHackerOneバグバウンティの支払い額を2倍にすると発表しています。


元記事: https://www.bleepingcomputer.com/news/artificial-intelligence/brave-browser-starts-testing-agentic-ai-mode-for-automated-tasks/