Google、大規模な検索結果スクレイピングでSerpApiを提訴

Googleがスクレイピング企業SerpApiを提訴

Googleは、自社の検索結果を「驚くべき規模」でスクレイピングしているとして、SerpApi社に対し訴訟を提起しました。SerpApiはウェブコンテンツ、特にGoogleの検索結果をスクレイピングするツールを提供しており、取得したデータを顧客に販売しています。Googleは、SerpApiが「欺瞞的な手段」を用いて著作権法に違反していると主張しています。

訴訟の背景と他社事例

Googleの訴状によると、SerpApiは、Googleの検索結果に自動的にアクセスし、著作権で保護されたコンテンツを不法に取得しているとされています。興味深いことに、Redditも10月、AIスタートアップPerplexityのためにコンテンツを抜き取ったとして、SerpApiを含む複数のデータスクレイパーを提訴しています。Googleの訴訟ではPerplexityや特定のAIボットについて直接言及されていませんが、Redditの訴訟が参照されています。

Googleの防御策とSerpApiの回避手段

Googleは今年初め、SerpApiによるスクレイピングを阻止するために「SearchGuard」という技術的措置を導入しました。しかし、Googleの主張によれば、SerpApiはすぐにこのSearchGuardを回避する手段を発見し、展開しました。SerpApiの創業者自身が「Googleが通常のユーザーとみなす多数のIPアドレスを使用して偽のブラウザを作成する」と説明しているように、同社は何億もの自動クエリをGoogleに送信し、あたかも人間のユーザーからのものであるかのように見せかけていたとされています。

著作権侵害と経済的影響

Googleは、検索結果には、画像やナレッジパネルなど、実質的な著作権コンテンツが含まれていると主張しています。SerpApiの行為は、Googleが著作権素材の表示に投じたライセンス費用への投資を「損なう」ものであり、同等の費用を負担せずにコンテンツを他のサービスで利用可能にしていると指摘しています。

Googleの要求

Googleは裁判所に対し、SerpApiがスクレイピングに対する制限を回避するのを停止させるとともに、そのプロセスに関わる技術の破棄を命じるよう求めています。この訴訟は、AI時代におけるウェブスクレイピングの合法性と倫理、そしてコンテンツプロバイダーの知的財産保護を巡る重要な局面となるでしょう。


元記事: https://www.theverge.com/news/848365/google-scraper-lawsuit-serpapi