OpenAIがハードウェア市場へ参入か
AIの最前線を走るOpenAIが、2026年に初のハードウェアデバイスを発表する計画を進めていると報じられています。昨年のJony Ive氏が設立したスタートアップ「io」の買収以来、その動向に注目が集まっていましたが、具体的な製品に関する情報が徐々に明らかになってきました。
OpenAIのチーフ・グローバル・アフェアーズ・オフィサーであるクリス・レハネ氏は、ダボスで開催されたAxios主催のパネルで、同社が年内に最初のハードウェアデバイスを発表する見込みだと発言しました。昨年11月には、サム・アルトマン氏が、このデバイスがiPhoneよりも「平和で穏やか」なものになると示唆しており、「スクリーンなしでポケットに入るデバイス」というコンセプトが報じられています。
コードネーム「Sweet Pea」のAIイヤホン
最近のアジア圏からの報道やリーク情報によると、OpenAIの最初のデバイスはイヤホンになる可能性が高いとされています。このデバイスは「Sweet Pea」というコードネームで開発されており、既存のイヤホンとは一線を画すユニークなデザインが特徴とされています。
技術的な側面では、カスタムの2ナノメートルプロセッサを搭載し、AIタスクをクラウドに送信する代わりに、デバイス上でローカルに処理できる能力を持つと予測されています。
製造と市場への展望
製造に関しては、中国のLuxshareとの提携が検討されたものの、最終的には台湾のFoxconnが有力視されているとの報道があります。初年度の販売目標は4,000万〜5,000万台とされており、OpenAIのChatGPTがすでに約10億人の週間ユーザーを抱えていることを考えると、非常に野心的な数字です。
OpenAIが自社デバイスを開発する主な動機は、AIアシスタントの流通をより直接的にコントロールし、専用の独占的な機能を提供することにあると考えられます。これにより、同社は他社のデバイスやプラットフォームへの依存を減らし、AI体験の最適化を目指すでしょう。
競合と課題
しかし、既存のイヤホン市場、特にAppleのAirPodsのような強力な競合が存在する中で、新しいAIイヤホンがユーザーの日常生活に浸透するのは容易ではありません。OSとの強力な連携が不可欠となるでしょう。
これまでのAIデバイスの成功事例は限られており、昨年のHumane AI PinはHPに売却され、Rabbitも初期の注目が薄れています。Friend AIコンパニオンネックレスもマーケティング戦略で批判にさらされるなど、AIハードウェア市場は厳しい現実を突きつけています。
ウェアラブル市場の活発化
一方で、大手テクノロジー企業もウェアラブル市場への動きを活発化させています。
- MetaのRay-Banスマートグラスは、機能が向上し需要に供給が追いつかない状況です。
- AmazonはAI会議レコーダー「Bee」を買収し、AIコンパニオンとしての可能性を探っています。
これらの動きは、AIとウェアラブル技術の融合が次の大きなトレンドになる可能性を示唆しています。OpenAIの「Sweet Pea」がこの市場でどのようなインパクトを与えるか、今後の発表が注目されます。
