Windows 11最新ビルドが公開:新機能とセキュリティへの影響
Microsoftは、Windows Insider Programのテスター向けにWindows 11 Build 26220.7051のロールアウトを開始しました。このアップデートには、タスクバーからの「Ask Copilot」機能を含む複数の新機能が導入されており、ユーザーエクスペリエンスの向上とパフォーマンスの最適化が図られています。特に、AI機能の統合は、今後のWindows利用方法に大きな変化をもたらす可能性があります。
タスクバーに統合された「Ask Copilot」
今回のアップデートの目玉は、タスクバーに直接統合された「Ask Copilot」機能です。これまでアプリやブラウザ経由でアクセスしていたCopilotが、タスクバーから直接利用できるようになりました。この機能により、ユーザーはテキストや音声を使ってインターネット、ローカルファイル、そしてAIを検索できます。Microsoftは、この新しいタスクバーベースの検索エクスペリエンスが、将来的には既存のWindows検索UIを置き換える可能性があると示唆しています。
- 機能概要: インターネット、ローカルファイル、AIの検索
- 入力方法: テキストおよび音声
- ユーザーコントロール: Microsoftは「常にユーザーがコントロールできる」と強調しており、入力中に結果が即座に更新されることで、必要な情報をこれまで以上に簡単に見つけられるとしています。
- 有効化方法: 「設定」>「個人用設定」>「タスクバー」>「Ask Copilot」から有効にできます。
AI機能のOSへの深い統合は利便性を高める一方で、データプライバシーとセキュリティに関する考慮も重要になります。ユーザーは、Copilotがアクセスする情報やその利用方法について、設定を通じて適切に管理することが求められます。
Xboxエクスペリエンスの拡張とBluetoothオーディオ共有
ゲーマー向けには、新しいXboxフルスクリーンエクスペリエンス(FSE)がすべてのハンドヘルドデバイスに展開されます。これは以前、ASUS ROG Xbox Allyなどの特定のデバイスに限定されていました。FSEを有効にすることで、Windowsはより優れたパフォーマンスを発揮し、ユーザーはゲームに集中できるようになります。FSEは「設定」>「ゲーム」>「フルスクリーンエクスペリエンス」から有効化し、Xboxをホームアプリとして選択することで利用可能です。
また、オーディオ機能も強化され、Bluetooth LE Audioブロードキャスト技術を基盤とした新しい「共有オーディオ」機能が導入されました。これにより、Windowsは1つのオーディオストリームを2つのBluetoothデバイスに同時に送信できるようになります。クイック設定の「共有オーディオ(プレビュー)」ショートカットからこの機能をオンにできます。
ARM PCのパフォーマンス向上
ARMベースのPCユーザーにとっても朗報です。今回のアップデートにより、ARM PCのパフォーマンスが向上しました。これは、エミュレーション下でより多くの64ビットx86(x64)アプリケーションを実行するためのCPU機能サポートが追加されたことによるものです。これにより、互換性と実行速度が改善され、ARMデバイスでのアプリケーション利用の幅が広がります。
これらの新機能は、今後数週間で一般ユーザーに展開される予定ですが、Windows Insider ProgramのBetaまたはDev Channelに参加することで、今日から試すことができます。
