Google、クラウドセキュリティ企業Wizの買収で米政府の承認を獲得
Googleによるクラウドセキュリティ企業Wizの320億ドル(約4兆8000億円)での買収が、米国政府の承認を得て大きく前進しました。WizのCEOであるアサフ・ラパポート氏がウォール・ストリート・ジャーナル主催のイベントで明らかにしたところによると、米司法省による独占禁止法審査を通過したとのことです。
買収交渉の経緯と詳細
この大型買収は、Googleが2024年にWizに対し230億ドルの買収提案を行ったものの、Wiz側がこれを拒否したことから始まりました。ラパポートCEOは当時、Wizにはそれ以上の成長が見込めると考えていたと述べています。その後、2025年初頭に両社は買収交渉を再開し、Googleは今年3月に320億ドルでの買収を発表しました。ブルームバーグは6月にこの取引が独占禁止法審査を受けていると報じていました。
セキュリティ市場におけるGoogleの戦略強化
Wizはクラウドセキュリティ分野で高い評価を得ており、今回の買収はGoogleがエンタープライズ向けクラウドサービス、特にセキュリティ領域における競争力を大幅に強化する狙いがあると考えられます。クラウド環境の複雑化とサイバー脅威の増大に伴い、セキュリティソリューションの需要は高まっており、Wizの技術とGoogleの広範なリソースが統合されることで、新たなセキュリティサービスの創出が期待されます。
今後の展望
ラパポートCEOは、今回の承認は重要な節目であるものの、取引の完了にはまだ時間がかかると付け加えています。ロイター通信によると、この買収は2026年初頭に正式に完了する見込みです。この買収が完了すれば、クラウドセキュリティ市場の勢力図に大きな影響を与えることは必至であり、今後の動向が注目されます。
元記事: https://techcrunch.com/2025/11/05/google-gets-the-us-governments-green-light-to-acquire-wiz-for-32b/
