はじめに：YouTube TVとDisneyの対立
Google傘下のYouTube TVとDisneyの間で、ストリーミング契約に関する交渉が決裂し、ユーザーに深刻な影響が及んでいます。この対立により、約2週間にわたり、Disneyが所有するABCやESPNを含む約20のチャンネルがYouTube TVの1000万人の加入者にとって視聴不能となっています。
ユーザーの悲痛な叫び：「ジェパディ！」が見られない
メディアではスポーツファンがこの紛争の「最大の敗者」と報じられていますが、筆者はABCで放送される人気クイズ番組「ジェパディ！」が見られないことに苦悩しています。「ジェパディ！」は筆者の夜の日課の重要な一部であり、今回のブラックアウトにより、過去の録画も消失してしまいました。現在のチャンピオンは誰なのか、ケン・ジェニングスがどんなネクタイを締めているのかも分からない状況に、筆者は「ジェパディ！」が見られないという悲痛な叫びを上げています。
交渉決裂の背景と双方の主張
この紛争は数週間にわたって続いています。YouTube TVは10月23日の声明で、Disneyが「YouTube TVの顧客の価格を引き上げ、Disney自身のライブTV製品に利益をもたらすような高額な経済条件を提案している」と主張しています。一方、Disney側は、YouTube TVが「当社のチャンネルに対して公正な料金を支払うことを拒否している」と反論しており、双方の主張は平行線をたどっています。
補償と経済的影響
YouTube TVは、約2週間にわたるDisneyチャンネルのブラックアウトに対する補償として、加入者に対し20ドルのクレジットを提供すると発表しました。しかし、2021年に同様の紛争で1日間のブラックアウトが発生した際には15ドルのクレジットが提供されており、当時のYouTube TVの月額料金が現在よりも安かったことを考えると、今回の補償額には疑問の声も上がっています。Morgan Stanleyの試算によると、Disneyはこの2週間で約6000万ドル（1日あたり430万ドル）の損失を被るとされています。Disneyは最近、ESPN Unlimitedという月額30ドルのサービスを開始し、新たな収益源を確保していますが、残念ながらこのサービスには「ジェパディ！」は含まれていません。
今後の展望
筆者は、YouTube TVのアカウントを他の5人と共有しているため、他のコードカッティングストリーマーへの移行が難しい状況にあります。この「国家的な悪夢」がいつ終わり、再び「ジェパディ！」を視聴できるようになるのか、その解決のボールはDisney側にあると筆者は訴えています。