はじめに:エプスタインの電子メールが「Jmail」として公開
リチャード・ローラー記者の報道によると、ジェフリー・エプスタインの電子メールが、まるでGmailのようなインターフェースを持つウェブサイト「Jmail」として公開されました。これは、今月初めに下院監視委員会によって公開された20,000ページを超えるエプスタインのメッセージを、より親しみやすい形式でアクセスできるようにするものです。
この動きは、有罪判決を受けた児童性犯罪者エプスタインとその周辺人物(元ハーバード大学学長でOpenAI理事のラリー・サマーズ氏など)に対するさらなる調査を促すものとなるでしょう。
「Jmail」の概要と技術的背景
「Jmail」は、ルーク・アイゲル氏とライリー・ウォルツ氏によって開発されました。ウォルツ氏は、これまでにもYouTubeから忘れ去られたiPhoneのクリップを発掘するウェブサイトや、架空のマンハッタンのステーキハウスなど、注目を集めるプロジェクトを手掛けています。彼らは、ソース文書にGoogle Gemini AIを使用した光学文字認識(OCR)を適用し、原本よりもはるかに読みやすく、そして検索可能な形式に再構成したと述べています。
この技術により、公開された膨大な文書から特定の情報を効率的に見つけ出すことが可能になりました。
主要機能と情報の検証
「Jmail」を利用することで、ユーザーは「Trump」や「SEO」といったキーワードを入力し、電子メール内でどのような議論が行われていたかを正確に確認できます。さらに、Jmailサイトから政府のウェブサイト上の原文文書のコピーへ直接アクセスできるワンクリックショートカットが用意されており、ユーザーはテキストの真偽を自身で検証することが可能です。
この機能は、エプスタインがいかにSEOを利用して自身の犯罪に関するニュースを隠蔽しようとしたか、またOpenAIの役員であるラリー・サマーズ氏がエプスタインの電子メールを巡って辞任した経緯といった関連情報の理解を深める上でも役立ちます。
「エプスタイン・ファイル透明化法」と今後の展望
電子メールの公開に続く数週間のうちに、大統領は「エプスタイン・ファイル透明化法」に署名しました。この法律は、司法長官に対し、「連邦政府が保有する全ての未分類の記録、文書、通信、および捜査資料を、30日以内に検索およびダウンロード可能な形式で公に入手可能にすること」を義務付けています。
CNNが指摘するように、これにより全ての残りのファイルが公開されるわけではありません。この法律の文言には、「活発な連邦捜査または進行中の訴追を危うくする可能性のある情報」は一時的に除外される可能性があるとされています。しかし、今後公開される可能性のある追加ファイルも、この「Jmail」のような、より簡単にスキャンできるバージョンに迅速に整理・統合されることが期待されます。
元記事: https://www.theverge.com/news/826901/jeffrey-epstein-files-emails-gmail-jmail
