Pew調査:Xが米国のソーシャルメディア市場で依然強い存在感を示す

米国のソーシャルメディア市場におけるXの現状

Pew Research Centerが今週発表した最新のソーシャルメディアレポートによると、旧TwitterであるXは、米国においてその市場での地位を依然として堅固に維持していることが明らかになりました。ThreadsやBlueskyといった新興プラットフォームは、米国の成人ユーザーの間で、いまだXに大きく水をあけられています。

Xの市場支配力と競合の状況

Pewの調査では、米国成人の21%がXを利用していると回答しており、Threadsの8%、Blueskyの4%を大きく上回っています。Truth Socialの利用率は3%でした。イーロン・マスク氏によるTwitter買収とXへのリブランディング後、コンテンツモデレーションポリシーの変更やプラットフォームの右傾化により、多くのユーザーが代替サービスを模索しました。MastodonやBlueskyのような分散型ネットワークの成長に加え、Spill、Post、T2 (Pebble)、Hiveといった競合サービスも立ち上がりましたが、その多くはすでに閉鎖しています。Metaがその豊富なリソースを投入してThreadsを立ち上げたにもかかわらず、Xの牙城を崩すには至っていません。

Xの利用率の安定性と他プラットフォームの成長

特筆すべきは、Xの利用率が長年にわたりほとんど変動していない点です。Pewの過去のレポートと比較すると、2021年には米国成人の23%がTwitterを利用し、2024年初頭のレポートでは22%がXを利用していました。今回の最新レポートで21%と、ごくわずかな減少に留まっており、Xのユーザー基盤が長期にわたって安定していることを示唆しています。

一方、他の主要ソーシャルメディアプラットフォームは着実な成長を見せています。

  • YouTubeとFacebookは、それぞれ84%と71%の利用率で、引き続き米国で最も広く利用されているプラットフォームです。
  • Instagramは2021年の40%から50%へ、TikTokは2021年の21%から37%へ、WhatsAppは2021年の23%から32%へと、それぞれ利用率を伸ばしています。
  • 数多くのコンテンツライセンス契約により「AI時代の寵児」となっているRedditも、2021年の18%から26%へと利用者を増やしました。

ただし、これらの数字は米国の成人ユーザーを対象としたものであり、ティーンエージャーのソーシャルメディア利用状況とは大きく異なります。ティーンの間ではYouTubeがトップを維持しているものの、TikTok、Instagram、Snapchatが主要なプラットフォームとなっています。

まとめ

Pew Research Centerの最新報告は、ソーシャルメディア市場の激しい競争と変化の中で、Xが特定のニッチ市場において依然として強力な存在感を保っていることを強調しています。新しい競合が現れ、プラットフォームの所有者が変わったにもかかわらず、そのユーザー基盤は驚くほど安定しています。同時に、他の主要プラットフォームも着実に進化し、ユーザー層を拡大し続けており、ソーシャルメディアのエコシステムは常に流動的であることが示されています。


元記事: https://techcrunch.com/2025/11/22/pews-latest-social-media-report-shows-xs-staying-power-in-the-u-s-despite-competition/